2日に告示された滑川市議会議員選挙は定数15人と同数の立候補者しかなかったため、無投票で全員の当選が決まった。その中には82歳の前市長・上田昌孝氏が含まれており、市長経験者としては異例の市議会議員への復帰となった。

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定数と同じ15人が立候補、無投票当選に

任期満了に伴い今月2日に告示された滑川市議会議員選挙。立候補したのは現職12人、元職1人、新人2人の計15人で、市民が投票することなく全員が無投票当選となった。

出典:滑川市選挙管理委員会
出典:滑川市選挙管理委員会

「帰ってきた用心棒です」82歳の前市長が異例の復帰

無投票当選となった一人、上田昌孝氏(82)は自身の当選について「帰ってきた用心棒です。市議会の帰ってきた用心棒」と語り、政界復帰への意欲を示した。

上田氏は1989年から市議会議員を5期務め、2010年からは市長として3期にわたり市政のトップを務めてきた。その32年間の政治生活の中で、市内の水害対策や「子ども第一主義」を掲げた子育て支援に力を入れてきたという。

「苦労があっても楽しかった。政治は楽しい、楽しいんだよ」と上田氏は振り返る。

2度の選挙敗北を乗り越え、政治家復帰

上田氏は2022年の市長選で敗れ、翌年には県議選にも出馬したものの現職に敗北。その際には「32年間の政治生活を閉じる」としていた。しかし今回、市長経験者としては珍しい市議会議員への復帰という形で政界に戻ることになった。

経験とパイプを活かした政策実現へ

市議としてやりたいことを問われた上田氏は「上京もして、事業を認めてもらう。(国や県に)お願いして予算をつけてもらう。そういう若手の議員を作りたい」と述べ、これまでの経験と政界とのパイプを活かし、後進の育成にも力を入れる考えを示した。

また、市長時代にやり残したこととして「水害を止める。今、危険な状態になっている。これを止めなきゃいけない。大きな仕事だと思っている」と水害対策の重要性を強調。

さらに「人生100年時代、私自身が元気なところを見せて、高齢者みんな元気になろうという仕掛けをしたい」と語った。

(富山テレビ放送)

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