昨季から継続の『オペラ座の怪人』は、より良いものにするために劇団四季のミュージカルを見に行き、表現面を参考にしたという。

フリーでは観客を引き込む演技を披露した鴨井彬莉彩(中四国九州選手権)
フリーでは観客を引き込む演技を披露した鴨井彬莉彩(中四国九州選手権)

フリーではみどころと語る、ステップシークエンスで曲調に合わせて表情をガラッと変えるなどその成果を発揮。観客を引き込む演技でサマーカップから15点ほどスコアを伸ばす会心の演技を見せた。

「去年は落ち込んだシーズンだったけど、こうやって表彰台に戻って来られて優勝も果たすことができてうれしい」

ジュニアでは表彰台常連だった鴨井。2023年シニアデビュー以来は表彰台から離れていたが、今年は“全日本出場”を目標に掲げ初優勝。憧れの大舞台へと突き進む。

ショートではフラメンコに挑戦した永見千代乃(中四国九州選手権)
ショートではフラメンコに挑戦した永見千代乃(中四国九州選手権)

去年悲願の全日本初出場となった永見千代乃は2位。

大学4年の昨シーズン、激戦区の西日本選手権で7位となり夢の舞台への切符を勝ち取った。「またこの舞台に立ちたい」という思いで競技を続行。

新たに鳥取が拠点の所属となり、練習リンクのある岡山と行ったり来たりを繰り返しながら忙しい日々を送っているという。

ショートでは今までやったことないというフラメンコの『Malaguena』に挑戦。情熱的な音楽に乗せ上半身を大きく使った魅せる滑りを披露し、3つのスピンでは最高評価のレベル4を獲得。

早くも4戦目となった今大会、ショート・フリーともに安定感のある滑りで、4年連続の表彰台入りを果たした永見。

「去年自分が頑張り切れなかったという悔いがあった。全部やりきったと思えるシーズンにしていきたい」

この思いを胸に勝負の西日本選手権へ挑む。