フィギュアスケート・東北北海道選手権が9月26日から9月28日にかけて、テクノルアイスパーク八戸(青森県八戸市)で行われた。
男子は今季シニアデビューをした尾形広由(ひろよし)が優勝、女子は聖前埜乃華(しょうぜん・ののか)が3連覇を達成した。
この東北・北海道選手権で東日本選手権への出場権を獲得したシニア・ジュニアの選手たち、
そして全日本ノービスを決めた選手たちを特集する。
【シニア男子】尾形広由が初優勝
出場者のうち上位3名が東日本選手権行きを決めたシニア男子。
優勝は今季シニア1年目の尾形広由(ひろよし)。
オフシーズン、4回転ジャンプの練習中に左足のじん帯を痛めてしまった尾形。約5カ月間練習が出来ず、再開したのは試合の1カ月前。さらにジャンプを組み込めるようになったのは試合の約1週間前だったという。
痛みを抱えながらも短期間で曲かけ練習をひたすら行い、追い込んで臨んだ今大会だった。

ショートは新プログラムの『ネメシス』。3本のジャンプをノーミスし、重厚感のあるダイナミックなスケーティングで力強いボーカルの音楽にマッチした滑りを披露。首位で折り返した。
フリーでは、ジャンプにミスが出るも最後までやり抜き初優勝。

ステップシークエンスでのターンひとつひとつも丁寧にこなし、最後までスピードを保った滑りで観客を魅了した。
東北北海道ブロック制覇を達成し、王者として挑む東日本選手権。
「“東北にも上手いスケーターがいるんだぞ”って、皆さんに伝えたい」。シニアで戦っていくため、来年を視野に4回転ジャンプ習得を目指している尾形。さらなるレベルアップへ向け闘志を燃やす。