猛暑続きで夏の疲れが取れない…そんな方におすすめの発酵食を提供する富山のカフェを紹介する。身体の内側から整えて、爽やかな秋を迎えよう。
奄美大島の伝統発酵食「ミキ」を楽しむ隠れ家カフェ

富山市二口町にある「隠れやcafeふう」。三角屋根の玄関が目印のこの店では、料理研究家として活動する店主の佐々倉さんが「身体にやさしいごはん」をコンセプトにした手作りメニューを提供している。

特にこだわりは発酵食材。なかでも注目したいのが「ミキ」だ。

「『ミキ』です。富山ではあまり馴染みがないかもしれませんが奄美大島に古くから伝わる伝統飲料です。乳酸菌が豊富なので、腸内環境を整えてくれます」と佐々倉さんは説明する。


米とサツマイモ、水を使用した家庭で簡単に作れる発酵食で、強い酸味が特徴だ。そのまま飲むとかなり酸っぱいが、料理に加えると絶品になる。


「ふう」では「ミキ講座」を開催している。ミキについての座学の後に「ミキづくしランチ」を楽しめるコースだ。ランチではミキを使った4種類のソースを味わえる。


鶏ハムにかけられたミキソースは「しょう油麹とえごまとメープルで作ってあるものに、ミキを混ぜてある」とのこと。

「ふう」では、ミキ講座以外にも毎月「お惣菜Day」というイベントも開催。さらに、オリジナル商品の販売も行っている。

「ちっちゃなお店なんですけど、身体に優しい食事を食べていただこうと思って、学びとご飯と笑顔で帰っていただけたらいいなと思っています」と佐々倉さんは語る。

自家製白味噌で心も体も温まるカフェ

富山市大沢野地域の「ベースカフェ watsuki」は、広々としたスペースが魅力だ。


BBQができたり、子供連れでも楽しめる遊具があったり、ペットも入店OKという開放的な空間となっている。

店長の田畑さんのこだわりは発酵食品、特に自家製の白味噌だ。

「こちら、自家製の白味噌です。県産の米麹と大豆を使用し、お店で手作りをしています。大豆の薄皮を丁寧に取り除いて、口当たりのいい上品な味わいに仕上げています」



秋鮭と自家製の白味噌を使った豆乳クリームパスタは麺がモチモチでコシがあり、白味噌のまろやかなコクが口に広がる。「パスタに合うように塩味を抑えながら、豆乳に甘味とコクをプラスするように作っている」と説明する。
「広い敷地の中で、家族みんなが楽しめるスポットになればと思いオープンさせていただきいた。ワークショップや納涼祭などもこれから計画している」と田畑さんは今後の展望を語る。

過ごしやすい気温になってきた今、おいしい発酵食で身体を中から整えて秋を楽しみたい。