八代市長選挙で現職を破り、初当選を果たした元熊本県副知事の小野泰輔さんが、9月4日朝に新市長として初登庁した。小野市長は記録的大雨からの復旧復興に最優先で取り組む姿勢を示し、職員へは『挑戦』を求めた。

幹部職員約110人に意識改革求める

9月4日朝、初登庁前の八代市の小野泰輔市長に、市長としての意気込みを聞くと「一番は災害への対応。しっかり対応しながら、迅速に住民が納得することを、まずやりたい」と話した。

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宿泊先のホテルから市役所に向かい、多くの職員や市民が拍手で出迎える中、初登庁した。小野市長は東京都出身の51歳。『市政の信頼回復』を掲げ、無所属で出馬した八代市長選挙で現職を破って初当選を果たした。

小野市長は「自分自身の人生もそうだが、常に挑戦し続けてきた。そして、できれば厳しい道を歩む方を選択してきた。挑戦してほしい。それを市民のみなさんも期待していると思う」と訓示を行った。

小野市長は『挑戦』をキーワードに掲げ、幹部職員約110人に意識改革を求めた。「これまでの組織文化や職員の意識を変えるのに4年はかかる。(市長が)自分でやって、見せて、教えて、やってもらう。これを丁寧にやることが必要」と強調した。

被災地視察「実情に応じて対応柔軟に」

小野市長はこのあと早速、被災地へと足を向けた。一連の記録的大雨で土石流が発生し、市内でも被害が大きかった龍峯校区を訪問。被災者の声に耳を傾ける。

住民や復旧作業に取り組むボランティアからは、『ルールだから』と一律に災害ごみの分別を求める八代市の対応などに不満の声も出た。

小野市長は「現実的にそれ(分別)を求めると、龍峯の復旧はどんどん遅れる。実情に応じた形での対応を柔軟に行うように幹部に話した」と述べた。

視察後に小野市長は災害対策本部会議を開き、被災状況と現在の対応を把握。今後も現場を訪れ、必要な策を検討する方針だ。

(テレビ熊本)

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