線状降水帯による記録的な大雨を受け、熊本県の木村知事が国に緊急要望を行った。木村知事は8月28日午後に石破総理大臣と面会し、被災者の生活再建など被災地域の一日も早い復旧・復興に向け、国の支援を求めた。
一連の記録的大雨で甚大な被害の熊本県
一連の大雨で、熊本県内では土砂崩れに巻き込まれたり、川に流されたりするなどして、男女4人が死亡し、現在も男性1人の安否が分かっていない。
また、住宅被害も深刻で、床上・床下浸水だけで6000棟を超えているほか、公共土木施設や農林水産業、商工業なども甚大な被害となっている。
木村熊本県知事が石破首相に支援要望
こうした中、熊本県の木村敬知事は8月28日午後に髙野洋介県議会議長や大西一史熊本市長らと共に官邸を訪れ、石破総理大臣と面会。一連の大雨による被害に対し、国の支援を求める要望書を手渡した。
要望書では、線状降水帯による大雨で、局地的かつ同時多発的に土砂災害や水害などが発生し、「県内各地に広域的大規模災害と同様の甚大な被害をもたらした」と指摘。今回のような被害にも対応できる、新たな支援制度の構築を求めている。
要望を受けて、石破首相は「知事が言ったように『きめ細かな』というのが必要だと思っていて、一人一人の人たちに希望が、笑顔が戻るようにということで、どこで、どなたが、何に困っているのかをよく念頭に置きながら、早急に対応していきたい」と答えた。
木村知事は「柔軟な運用で、線状降水帯のような局所的だが厳しい被害に寄り添えるように、制度全体の運用を見直していただけるのでは、という希望を感じた」と話した。
木村知事らは、石破総理との面会に先立ち、内閣府や経済産業省を訪問し、大臣や政務官に要望活動を行った。
（テレビ熊本）
