ルネサンス期を代表するレオナルド・ダ・ヴィンチの作品を最新の研究や技術で復元し、パネルなどにして展示する企画展が山形・鶴岡市で始まった。

レオナルド・ダ・ヴィンチの作品をデジタル技術で復元
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品をデジタル技術で復元
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絵画のほか建築模型など約30点展示

初日となった6月5日、創立100周年を記念して企画展に特別協賛する鶴岡信用金庫の佐藤祐司理事長や皆川治市長などが参加してセレモニーが行われ、テープカットをして開幕を祝った。

ルーブル美術館(フランス)に常設展示されている「モナ・リザ」はダ・ヴィンチの傑作
ルーブル美術館(フランス)に常設展示されている「モナ・リザ」はダ・ヴィンチの傑作

企画展ではルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが遺した現存する「モナ・リザ」や「最後の晩餐」などの絵画16点に加え、騎馬像や建築模型などあわせて約30点を、当時の色合いや形を復元し、原寸大のパネルなどにして展示している。

「最後の晩餐」をイタリア・ミラノで見ようとすると行列に並ぶことになる
「最後の晩餐」をイタリア・ミラノで見ようとすると行列に並ぶことになる

世界で初めての試みを鶴岡で

復元には東京造形大学の教員や学生が携わっていて、現存する全ての絵画を製作当時の様子で復元して展示するのは世界で初めての試み。

下絵まで描いて放棄した作品も彩色した状態で見ることができる
下絵まで描いて放棄した作品も彩色した状態で見ることができる

鶴岡信用金庫・佐藤祐司理事長:
最新のデジタル技術を駆使して復元している。絵画は当時の色がそのまま再現されていて、素晴らしい展示会。

企画展「夢の実現」展は7月5日まで鶴岡アートフォーラムで開かれていて、会場では「日本のダ・ヴィンチ」とも称される鶴岡生まれの博学者・松森胤保の資料もあわせて展示されている。

「万能の天才」と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチの作品の一端に触れることができる
「万能の天才」と称されるレオナルド・ダ・ヴィンチの作品の一端に触れることができる

<ダ・ヴィンチ没後505年「夢の実現」展>

●場所:鶴岡アートフォーラム(山形県鶴岡市)

●会期:2025年6月5日(木)~7月5日(土)

●展覧会概要
レオナルド・ダ・ヴィンチは「最後の晩餐」や「ラ・ジョコンダ(モナ・リザ)」という世界で最も知られた絵画を描いた画家の一人です。
しかし67年の生涯で残した現存絵画は16点ほど。その多くは未完成や欠損しており、完全な姿で残っている完成品はわずか4点しかありません。

没後500年にあたる2019年には、彼が実現できなかった夢を500年後の現在の技術で実現したいという願いから、レオナルド研究で知られる東京造形大学・池上英洋教授らの指導のもと、学生や卒業生約100名が参加した復元プロジェクトがはじまりました。

本展では、未着色作品や消失部分を科学的根拠に基づいて復元した絵画作品16点を中心に、ブロンズ製騎馬像や構想段階で終わった大建築計画・工学系発明品を展示します。
復元作品約30点を展示することで、万能人と称された彼のものづくりへのあくなき探究心をご紹介します。

(さくらんぼテレビ)

さくらんぼテレビ
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