植野さん地元名産のわかめ漁に同行
池田さんのわかめ漁に同行させてもらった植野さんが向かった先は、江の島の東、港から2.5キロの沖合い。そこには海面に浮かぶ浮き玉がある。この浮き玉の間にはロープが張り巡らされ、重りで固定している。いわば「海の畑」だ。

冬場、ロープに種付けした苗が、長さ1メートル近くに育った頃がわかめの収穫のタイミング。房状になっているわかめを一本一本、手作業で外していく。
一般的にわかめの旬は2月から5月にかけて。めかぶが大きくなり、歯ごたえが楽しめるという。
この腰越のわかめは、漁師に直接入る注文で捌くことが多いため、あまり一般に出回らない。そんな貴重なわかめだが、池田丸では塩漬けにして販売もしている。
わかめ・めかぶの絶品“漁師めし”
「地魚料理 池田丸」の2階では、自分たちで釣った魚や、地元の定置網で揚がった魚なども幅広く扱う食堂。抜群の鮮度と漁師ならではの仕入れで人気が高い。
そこで池田さんおすすめの獲りたてのわかめをいただく。まずは下準備。作るのは「わかめのおひたし」と「めかぶのトロトロたたき」。

茶色のわかめはお湯に入れるとあっという間に綺麗な緑色に変わる。お湯から揚げ、水で締めて茎を取り除いたら、食べやすい大きさに切る。
めかぶもお湯の中へ。サッと湯通ししたら水で軽く洗い、包丁で叩いて粘り気を出す。わかめ、めかぶをそれぞれ皿に盛り付け、かつお節をかければ獲れたてを使った“漁師めし”の完成だ。

池田さんが一番好きな食べ方は、わかめのおひたしをしょうゆにわさびを溶いて、めかぶはそのまま食べる食べ方。
植野さんは、わかめのおひたしを「食感の強い白身か貝の刺身を食べているよう」とその触感に驚き、めかぶのトロトロたたきも「納豆のような粘りけの中に強い食感があって不思議な感じ」と味わった。
地元の漁師に習う贅沢「はまぐりご飯」
さらなる“漁師めし”を求めて漁港付近を散策する植野さんが出会ったのは、漁師歴5年の漁師・中丸潤さん。
前職は自動車部品を扱う会社のサラリーマンで、もともと祖父と父、2代で移動販売の鮮魚店を営んでおり、父親が亡くなったのを機に「海に関わる仕事がしたい!」と漁師に転身した。

中丸さんから今朝の漁で捕れた伊勢えび(鎌倉エビ)やはまぐりを見せてもらった植野さん。そこで、漁師ならではのはまぐり料理を教えてもらうことに。

中丸さんのおすすめは、「はまぐりの酒蒸し」。一口食べた植野さんは「これだけで酒飲める」と絶賛する。
さらにこの出汁を使った、本日のお目当て「はまぐりご飯」も教えてもらった。

一口食べた植野さんは「海のピラフみたい。出汁が出ているのにまだ身に旨味が詰まってる」と感動していた。
漁師めし「はまぐりご飯」のレシピを紹介する。
■材料(3〜4人分)
はまぐり…6〜8個
日本酒…200ml
バター(無塩)…10g
米…2合
水…適量
■作り方
(1)【はまぐりの酒蒸し】はまぐりの表面を軽く洗い、汚れを落とす。
(2)貝を鍋に並べる。
(3)日本酒を入れ、ふたをして中火にかける。
(4)沸いたら弱火にする。
(5)はまぐりが開いたら火を止める。
(6)バターを溶かしたら【はまぐりの酒蒸し】が完成。

(7)【炊き込みご飯】はまぐりの身を取り出しておく。
(8)米を研ぎ、水けをきって炊飯器に入れる。
(9)はまぐりの酒蒸しのだしを炊飯器に入れる。
(10)足りない分量は水を足して、ご飯を炊く。
(11)炊き上がったら、ご飯をほぐす。
(12)ご飯の上に【はまぐりの酒蒸し】をのせて完成。
日本一ふつうで美味しい植野食堂
毎週月曜〜木曜、18時〜18時30分
BSフジで放送中
Tverで見逃し配信中
https://tver.jp/series/srv0f3st58