食の雑誌「dancyu」の元編集長・植野広生さんが求め続ける、ずっと食べ続けたい“日本一ふつうで美味しい”レシピ。
特別編の今回は、東京から電車で1時間、神奈川の鎌倉・湘南エリアまで足を伸ばして相模湾の旬の魚介を食べ尽くす日帰り旅へ。
地元の漁師たちを訪ね、大粒のはまぐりを贅沢に使った豪快な“漁師めし”を伝授してもらう。さらに船に乗って海へと出向き、地元名産のわかめ漁も体験する。
鎌倉魚市場で新鮮な魚介を購入
植野さんが降り立った、江ノ島電鉄腰越駅。そこから徒歩2分の場所にある「鎌倉魚市場」から日帰り旅がスタート。

相模湾一帯の地魚を中心に取り扱い、全国的にも珍しい民間の魚市場として、地元の食卓を支え続けている。

エサに恵まれた相模湾の岩場で成長したあじは、良質な脂と深い旨みを蓄え、格別の味わい。ここで植野さんはあじ5匹にはなだい、おにかさごと朝獲れの新鮮な地魚を購入した。
揚げたてを食べられる「腰越漁協直売所」
続いては、「腰越漁協直売所」。漁協の建物内にある店で、イートインもテイクアウトもできる。

相模湾で獲れた新鮮な魚をその場で揚げて提供しているこの店は、フレッシュな美味しさを求めて、地元の人も訪れる店だ。
店で販売しているパックご飯と一緒に揚げたてのフライを食べる客も。

植野さんは頼んだ尾赤ムロアジといわしの天ぷらを食べながら「これだけなのも寂しいね…」とこぼし、昼間からビールをいただくことに。この店はごみを持ち帰れば持ち込みも可能で、ごはんやお酒と一緒に揚げたてフライを味わうことができる。