学歴詐称問題に揺れる伊東市の田久保眞紀 市長は8月14日、前日に行われた市議会百条委員会の自身に対する証人尋問の中で委員から東洋大学に侮辱的な発言があったとして、中島弘道 議長宛てに名誉回復を求める抗議文を提出しました。

伊東市の田久保眞紀 市長は8月13日、自身の学歴詐称問題をめぐって市議会の百条委員会による証人尋問に応じていて、この中で四宮和彦 委員から東洋大学を侮辱する発言があったとして、14日、中島弘道 議長に対し抗議文を提出しました。

田久保市長は抗議文の中で「調査権限の範疇を逸脱しているだけではなく、ライブ配信を通じて全国多くの視聴者がこれを見たことを鑑みれば、このような発言をもって伊東市議会が大学の名誉を毀損する行為はとても看過できるものではありません」とした上で、文書による東洋大学に対する謝罪の申し入れや市議会ホームページ上での謝罪文の掲載などを求めています。

田久保市長が念頭に置いていると見られるのが、四宮委員による「もはや田久保市長個人の問題ではない。伊東市民全員が巻き込まれている、東洋大学のせいで。こうなってしまったら東洋大学は悪の組織と言っていいくらい」との発言です。

ただ、四宮委員は前出の発言の直後に「田久保市長に正当性があるのであれば、正当性のある人が何でこんな目に遭わなければいけないのかという話にもなってしまう」とも言っています。

これらの発言に至るまでの経緯を振り返ると、四宮委員は東洋大学の学則に規定された5つの除籍事由を挙げた上で、田久保市長が休学や学費未納を否定したことから、「本学において修学の意思がないと認められる者」に該当したのではないかと指摘しました。

その上で、要覧などによれば東洋大学の法学部では半期ごとに単位の修得状況を確認し、習得した単位が少ない場合、学習状況の改善指導を行うため「単位僅少者面接」を実施することになっていることから、田久保市長にこうした指導を受けた記憶があるのか尋ねたところ、「大学から厳しい指導があったという記憶は無い」と答えたため、四宮委員が「市長が頑なに提出を拒んでいる卒業証書について、これが東洋大学が授与したもので間違いない場合には、東洋大学が除籍であるにも関わらず田久保市長に授与したことになる。でも、今の話では単位不足に対する指導も注意も行われていない。つまり大学側の規定があるにも関わらず、大学として行うべき義務を果たしていないということになる。だとすれば、田久保市長が卒業したと誤認する可能性はあると理解する。ただ、結果として除籍となっていて、田久保市長だけでなく、伊東市全体を混乱に陥れる事態を招いている。市長に正当性があるのであれば、東洋大学のミスは非常に罪深い話になる。一自治体を大混乱に陥れるような事態を東洋大学が引き起こしたわけなので許せる話ではない。田久保市長は悪くないし、正当性があるのなら、誰が悪いのかと言えば東洋大学が悪いに決まっている」と述べ、先の発言につながっています

テレビ静岡
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