ニュースなどで“ホワイトアウト”という言葉を見たことはあるだろうか。これは、激しい風と雪で視界が一面真っ白になり、見えなくなってしまう現象のことだ。

2021年には、車130台以上を巻き込む大きな事故の原因になり、注目を集めたこともある。

運転中に遭遇するのは避けたいが、発生しやすい環境や場所はあるのだろうか。そして、出くわした時はどのように対処すればいいのか?

冬季道路の交通事故対策などを研究している、国立研究開発法人土木研究所・寒地土木研究所の担当者に話を聞いた。

雪の粒子で視界が奪われる

担当者によると、明確な定義はないが、ホワイトアウトは雪の粒子などによって視界が奪われ、主に前方の視程(肉眼で物体が確認できる最大距離)が約100mを下回る状態を指すことが多いそう。

道路と景色の区別がつきにくくなり、外の様子が見づらくなることも想定されるという。

視程100m以下の車内から見える光景(提供:寒地土木研究所)
視程100m以下の車内から見える光景(提供:寒地土木研究所)
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環境としては「強風」で「周囲に風をさえぎるものがない」場所で発生しやすい。次の3つの場所は要注意だという。

・周囲が開けた平坦な地形
・峠区間(山の上り下りの境目)や急峻地形(傾斜が急な場所)
・切土と盛土の境目

見通せる距離が急変することも

周囲が開けた平坦な地形は、畑や水田、牧草地が広がっていることもあり、冬は雪原になる。その分、積もったりした雪が舞いやすいとのこと。風が強いときは特に注意が必要だ。

峠区間と急峻地形は、吹雪をさえぎる樹木が少なかったり、気象の変化が激しく、短時間で見通せる距離が急変したりすることがあるそう。

また、切土と盛土の境目は、急に開けた場所になるので風の通り道になりやすい。雪が舞って視界が悪くなる可能性があるという。

こうした場所を運転する時は注意(提供:寒地土木研究所)
こうした場所を運転する時は注意(提供:寒地土木研究所)

担当者は「気温が1℃よりも低く強風の時は注意したほうがいい」とのことで、「湿った雪よりも、さらさらした雪の方が飛びやすい」とも話す。

そういった天候の時には、運転を控えたり警戒したりしてほしい。