福岡市の竹材店から原付バイクが盗まれる事件が発生した。取材班は、犯行の瞬間を捉えた防犯カメラ映像を独自に入手した。
福岡市西区の竹を専門に販売する竹材店。この店のアイドルの番犬、テツくんが見張る目の前で事件は起きた。
防犯カメラに映る2人乗りのバイク
取材班が独自に入手した防犯カメラには、2024年10月10日の午後5時頃、敷地内でくつろぐ番犬のテツくんの前を2人乗りのバイクが通り過ぎる映像が映っていた。
この記事の画像(10枚)そして別の角度のカメラ映像に映っていたのは、先ほどのバイクの後部座席に乗っていたヘルメットの人物が、竹材店の店先に止めてあった原付バイクに近づき、またがる姿だった。
次の瞬間、原付バイクにまたがったヘルメット姿の人物は、番犬のテツくんの目の前を一目散に走り出して逃げて行ったのだ。
何が起こったのか?番犬のテツくんは、残念なことに突然の出来事に身動きできなかった。
原付バイクの持ち主である竹材店の高橋明社長は「(盗んで行ったのは)この、このあんちゃんですよね」と残された防犯ビデオを確認しながら話す。
そして「この辺りは、もともと治安のいいところなので、もう鍵も差しっぱなしだったんですよ。それもよくなかったですね」と続けた。
犯行時、竹材店の社長は店舗の近くで作業をしていたため、被害には気付かなかったという。
盗難の意外な結末 バイクが『自爆』
「しめしめ」という思いで原付バイクを盗んで行ったヘルメットの人物。しかし、防犯カメラには、その後の意外な展開が映っていた。
勢いをつけて発進した原付バイクだったが、竹材店すぐそばのガードレールに突っ込んでしまったのだ。つまり、いわゆる『自爆』をしてたのだ。
「『ガシャーン』って音がして、交通事故だとすぐに思いました」と自爆時の状況を話す高橋社長。まさか自分のバイクが盗まれたと思っていなかった。思わず『大丈夫?』と倒れたバイクのもとに駆け寄ったという。
「(ヘルメットの人物が)大急ぎで逃げて行ったんですよ。『えっ?なんで逃げるの?』って思ったんですけど、バイクをよく見ると『俺のバイクに似てない?』ってなって。あっ!あのあんちゃん、バイクを盗もうとしたんやって!」とそのときに高橋社長は、窃盗事件だと初めて気づいたという。
窃盗犯のお粗末すぎる運転技術で、すぐ手元に帰ってきたものの、傷だらけとなった原付バイク。高橋社長は「(犯人は)バイク好きだと思うんですよ。それは、僕もバイク好きな1人として分かるんよね。でも、ちゃんとお金を貯めて買って、自分のバイクで楽しんでほしいです」と残念そうに話した。
番犬のテツくん。一部始終を見ていたけれど…
高橋社長は、警察に被害届を提出している。
(テレビ西日本)