水俣病被害者団体との懇談の席で、環境省の職員が被害者側の発言中にマイクをオフにした問題についての続報だ。団体側と改めて懇談の場を設けるため、環境省の実務レベルの責任者が、5月16日に熊本・水俣市を訪問し、関係者と意見交換を行った。

マイクオフ問題受けタスクフォース新設

この問題は5月1日、水俣市で開かれた伊藤環境相と水俣病被害者団体との懇談の席で、環境省の職員が発言時間の「3分」を超えた団体側のマイクをオフにして発言を制止したものだ。

この記事の画像(6枚)

この問題を受け、伊藤環境相は被害者側との関係修復を図るため体制を強化。水俣病専属の審議官を新設したほか、省内横断的に対応するためのタスクフォースを設置した。

環境省水俣病担当・前田光哉審議官:
発言の途中でマイクの音量を切るという不適切な運営を行ったことについて、私からも改めておわび申し上げます。申し訳ありませんでした

このタスクフォースで実務レベルの責任者を務める前田光哉審議官が、改めて懇談の場を設けるため、5月16日に水俣市で6つの団体でつくる水俣病被害者・支援者連絡会の代表らと面会した。

問題の木内室長のメンバー入り疑問視

水俣病被害者の会・中山裕二事務局長:
水俣病対応窓口が腐っている。それでみんな怒っている

団体側からは、懇談の席で司会を務めマイクのオフを指示した環境省特殊疾病対策室の木内哲平室長が、タスクフォースのメンバーに入っていることを疑問視する声が相次ぎ、前田審議官に木内室長を更迭するよう求めた。

また、改めて設けられる懇談の場について、被害者の声をただ聞くだけではなく、水俣病問題の解決に向けて議論を交わす機会にすべきとの意見が多く出された。

環境省水俣病担当・前田光哉審議官:
(改めて設ける懇談の場が)水俣病患者・被害者に寄り添っていく上でのスタートだと思っている。そこで有意義な意見交換を実質的なコミュニケーションをしていくことが改善のスタートではないかと思っている

(テレビ熊本)

テレビ熊本
テレビ熊本

熊本の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。