坂本哲志農水相や与野党の幹部らが5月11日に相次いで熊本を訪れた。
各党の幹部らは環境省がマイクをオフにして水俣病被害者の発言を制止した問題について、苦言を呈した。

坂本農水相「意見を聞くことが基本」

この問題は5月1日、水俣市で開かれた伊藤環境相と水俣病被害者団体との懇談の席で、環境省の職員が発言時間の“3分”を超えた団体側のマイクをオフにして発言を制止したものだ。

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熊本地震からの復興状況の視察のため、5月11日に熊本・益城町などを訪れた坂本農水相は、自民党所属の熊本県選出国会議員として、「こういう状況になったことは残念に思う。患者団体の皆さまに寄り添って、しっかりと意見を環境省も含めて国が聞くことが基本。団体の皆さま、地域の皆さまに寄り添っていかなければいけないと思う」と述べた。

山口代表「話を聞くのが本義」

公明党・山口那津男代表:
丁寧に、被害者に寄り添う姿勢をきちんと持った上で対応していただきたかった

5月11日に、公明党熊本県本部が益城町で開いた会合に出席後、取材に応じた山口那津男代表は、水俣病被害者団体との懇談の席での環境省の対応に苦言を呈した。

山口代表は「話を聞くのが本義だ。ふさわしい方法を整えてもらいたい」と述べた上で、改めて懇談の場を設けるとした環境省に適切な発言時間を確保するよう求めた。

長妻政調会長「伊藤環境相は不適格」

立憲民主党・長妻昭政調会長:
“自分はオフにしたことは認識していなかった”といけしゃあしゃあと、その場で言う大臣。いったいこれはどうなっているんだろう。本当にがっかりした。長年の政権のおごりが出ている

5月11日に熊本市中心部で街頭演説を行った立憲民主党の長妻昭政調会は、一連の問題について伊藤環境相の対応を批判した。

立憲民主党・長妻昭政調会長:
私自身は、伊藤大臣は不適格と思っているが、責任の取り方については大臣本人、総理大臣が判断をしてきちっと国会に報告することを求めていきたい

長妻政調会長は、党所属の国会議員が今月中に水俣市を訪問し、関係者と意見交換することを明らかにした上で、未認定患者の救済に取り組む考えを示した。

福島党首「伊藤環境相も辞職すべき」

社民党の福島瑞穂党首は5月11日に次期衆院選で擁立予定の新人を激励するため熊本市東区を訪れ、福島党首は街頭演説で「伊藤環境相はマイクが切られているのを“知らなかった”と言った。“ふざけるな”と言いたい」と述べた。

社民党・福島瑞穂党首:(水俣病被害者団体の)被害や訴えを聞く姿勢ではない。何を考えているのか、水俣病に向き合おうともしない環境省なんて、ありえない。大臣も辞職すべきであると考えている

(テレビ熊本)

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