2位はアメリカのインテル・マイアミに所属するリオネル・メッシで、総収入1億3500万ドル(約202億円)。

3位はロナウドと同じくサウジアラビアのアル・ヒラルに移籍したネイマールで、総額1億1200万ドル(約168億円)となっている。

大谷がドジャースと結んだ10年総額1015億円という契約は「アスリート史上最高額」と謳われたが、1年あたりの金額に換算すると101億5000万円で、ロナウドの年俸299億円には遠く及ばない。

大谷の契約金はロナウドの年俸には遠く及ばない(画像:イメージ)
大谷の契約金はロナウドの年俸には遠く及ばない(画像:イメージ)

ロナウドとアル・ナスルの契約は2年半という比較的短いものであるため、総額は大谷よりも少ないが、単年ベースで見るとその差は歴然としている。

現在はアメリカでプレーするメッシも2017年に古巣のFCバルセロナと4年約5億5500万ユーロ(約860億円)という契約を結んだが、1年あたりの金額にすると約215億円。やはり単年ベースで見ると大谷の倍以上を稼いでいたことになる。

止まらない異次元の年俸高騰

サッカーのスター選手たちが今日、異次元の高額年俸を稼いでいるのは、サッカーが世界で最も人気のあるグローバルスポーツであり、市場規模が圧倒的に大きいからだろう。

また、2023年はロナウドやネイマールをはじめ、多くのスター選手が超高額年俸でサウジアラビアのクラブに移籍した。

世界有数の産油国であるサウジアラビアは、2030年または2034年のワールドカップ招致を狙っているとされ、国を挙げて世界のスター選手をかき集めている。

サウジアラビアは世界のスター選手をかき集めている(画像:イメージ)
サウジアラビアは世界のスター選手をかき集めている(画像:イメージ)

MLBでは選手の年俸高騰を抑制するため「ぜいたく税」などの規制をリーグ全体で取り入れているが、より自由競争的な選手獲得競争が容認されているサッカー界では選手年俸の高騰に歯止めがかからない。

大金持ちのオーナーが「いくらでも払う」と言えば、どこまでも金額が上がっていく。欧州でプレーしていたスター選手たちが次々とサウジアラビアのクラブと契約しているのは、まさにその結果だ。

大谷ブームも‥世界人気は大差の現実

毎年、最も活躍したサッカー選手に贈られる「バロンドール」を通算5度受賞しているロナウドは、メッシと並んで21世紀最高のサッカー選手だが、アル・ナスルとの契約時点で37歳。

キャリアのピークはとっくに過ぎたベテラン選手に、なぜアル・ナスルが年間2億ドルもの大金を費やしたかというと、ロナウドは文字通り世界中でその名と顔を知られた超有名人であり、その国際的な広告価値は計り知れないからだ。