俳優志望の女性に性的暴行をした疑いで、映画監督が逮捕された。「俺らの秘密な」と、口止めをしていたこともわかった。

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車の中で目を閉じたまま正面を向き、微動だにしない男。俳優志望の女性に性的暴行をした疑いで逮捕された、映画監督の榊英雄容疑者(53)。

榊英雄容疑者(2008年9月):
普段は役者という仕事をしていますけど、映画を撮りたくて、10年かかりました。いろんな方との出会いがあってこの映画ができた。

榊英雄容疑者(2010年3月):
1人では撮れないし、いろんな人の出会いで映画ができた。人間の総合芸術というか、強さ・すごさを感じました。

映画「誘拐ラプソディー」などで知られる榊容疑者。

8年前の2016年、演技指導のワークショップで知り合った20代の女性と店で飲食したあと、「もう少し演技のことを話そう」と、東京・港区のマンションに誘い込み、「タトゥーなどがあると大変だから裸を確認したい」などと話し、映画への出演をほのめかして性的暴行をしたとみられる。

調べに対し、榊容疑者は「男女の仲だと思った。冤罪だ。徹底的に戦う」としている。

榊容疑者の自宅などから押収されたSDカードからは、今回被害を訴えた女性を含む、複数の女性とのわいせつな動画が50点以上見つかったこともわかった。

警視庁は、監督の立場を利用して犯行を繰り返していたとみて、余罪を調べている。

「恐怖がすごくあって、断れなかった」元女優が証言

今回逮捕された事件とは別に、榊容疑者から性被害を受けたと2年前に週刊誌で訴えた元俳優の石川優実さんは、警察署にも相談。

今回の逮捕について、「声を上げてよかったという気持ち。今回の逮捕で自分がしたことに向き合って、本当に同意が取れていたのかをしっかり自分で考え直してもらいたい」と話した。

映画監督という立場を悪用し犯行に及んでいたとみられることについて、「(性行為を)断ったら(与えられた役を)降ろされるのではないか、現場で雑な扱いを受けるのではないかという恐怖がすごくあって、断れなかった」と当時の心境を口にした。

また「映画界の中でも、疑惑が出たときに対処できる仕組みを作ってもらえたらと思う」と話した。
(「イット!」2月21日放送より)

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