一連の“裏金”事件で、全国比例区の山谷えり子参院議員は2,403万円の不記載を認めた。福井ゆかりの国会議員としては最多額となる。山谷議員は記者の囲み取材に冒頭は歩きながら釈明し、反省していると謝罪。「福井のために微力だが全力を尽くさせていただきたい」と議員を続ける意思を示した。

福井ゆかりの国会議員で最多額

山谷えり子参院議員は東京生まれで、中学生まで福井で過ごした。2004年に全国比例区で参院議員に当選し、現在4期目。これまでに国家公安委員長や拉致問題担当大臣などを務めた。

自身のウェブサイトには「日本の素晴らしい歴史と生命を守りたい。教育再生、拉致問題の解決、家族の絆、地域社会の再生にひたすら働いてまいります」と掲載している。

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山谷議員は2018年からの5年間で2,403万円を政治資金収支報告書に記載していなかった。裏金の判明や、還流金の可能性が指摘されている福井ゆかりの国会議員は4人いるが、不記載額は山谷議員が最も多かった。

囲み取材では“歩きながら”回答を

2月4日、福井市内で自民党県連の会合があり、裏金が発覚した高木毅衆院議員(福井2区選出)、稲田朋美衆院議員(福井1区選出)、還流金が指摘されている山崎正昭参院議員(福井県選挙区)とともに、党員に釈明した。

会合後、マスコミの囲み取材を受けた。質問に対しては冒頭、立ち止まることなく歩きながら回答を続けた。

立ち止まることなく歩き続ける山谷議員
立ち止まることなく歩き続ける山谷議員

山谷えり子参院議員(全国比例区):
深く反省しながら重く受け止めています。これから責任をとりながら、やれることを精一杯やっていきたいと思います。

「県民、国民に説明する予定は?」という質問に対しては無言となり、記者からは「ちゃんとお答えいただければと思います」と声があがると、「色々説明しております」と答えてエレベーターに乗り込んだ。

記者の質問に対し無言で歩き続ける山谷議員
記者の質問に対し無言で歩き続ける山谷議員

具体的な責任の取り方について聞かれると、約7秒間無言をつらぬいた。「これで県民が納得すると思いますか?」との問いに、歩きながら「一つ一つ自分の行動で示させていただきたいと思います。簡単には納得いただけないぐらいの大きな不信感を招いたことを反省しております」と答えた。

SNSでしか説明していないことについて問われると、「今こうして説明しているつもりですけど」と回答。県民への説明などを尋ねられると、次のように答えた。

山谷えり子参院議員(全国比例区):
県民の皆さまには本当に申し訳ない思いでいっぱいでございます。福井のために微力ですけれども、全力を尽くさせていただきたいと思います。やらなければならない政策課題が山積みでありますので、容易ではないと思いますけれども信頼を取り戻すべく尽くして、本来やらなければならない政策課題に取り組んでいきたいと思っています。本当に申し訳ありませんでした。

(福井テレビ)

福井テレビ
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