大きな政治不信の発端となった自民党の“裏金事件”。福井1区選出の稲田朋美衆院議員は還流金と未精算金があわせて196万円あったことが判明した。
事務所は2023年12月、「キックバック目的でパーティー券を販売したことはない」とし、稲田議員本人は「不記載であったことは知りませんでした」と答えた。

6期連続当選 数々の要職を歴任

稲田朋美議員は現在の福井・越前市生まれ。早稲田大学卒業後、弁護士となった。

自民党政調会長や防衛大臣などの要職を歴任してきた稲田議員
自民党政調会長や防衛大臣などの要職を歴任してきた稲田議員
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2005年の衆院選に福井1区から出馬し、初当選。6期連続当選を果たし、自民党政調会長や防衛大臣などの要職を歴任してきた。座右の銘は「高邁(こうまい)な精神で決断し、断固として行動する」。

今回の裏金事件に関連して、還流金と未精算金があわせて196万円あったことが判明した。

稲田事務所は2023年12月、福井テレビの取材に「私を含めてほとんどの議員は割り当て分を消化するのに四苦八苦していたというのが実情だと思います。いわゆる裏金集めやキックバックを目的としてパーティー券を販売したことはありません」と回答した。

自民党福井県連の会合には高木毅衆院議員、山崎正昭参院議員も出席
自民党福井県連の会合には高木毅衆院議員、山崎正昭参院議員も出席

2月4日、自民党福井県連の会合が福井市内で開かれ、稲田議員は党員に釈明した。このほか還流金が判明した高木毅衆院議員(福井2区)、山谷えり子参院議員(全国比例区)、還流金があったと指摘を受けた山崎正昭参院議員(福井県選挙区)も出席した。

会合後、稲田議員はマスコミの囲み取材に応じた。

マスコミの囲み取材に応じた稲田議員
マスコミの囲み取材に応じた稲田議員

稲田朋美衆院議員(福井1区):
党員という私たちを支えている方々ですが、周りから非常に厳しい声を聞いているし、いろんな意見が出ました。中でも事実関係を明らかにしてほしいという声が出ました。安倍首相がやめると決めたものをなぜ復活させたのかや、これからどういった改革をしていくのか、姿勢をみせることで選挙に向けての環境整備を行うべきなど、たくさんの意見が出たと思います。

政治資金収支報告書についての不記載などについて問われた稲田議員は、「私はそれは聞いていません。不記載であったことも知りませんでした」と話し、その場を後にした。

(福井テレビ)

福井テレビ
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