政界を揺るがす派閥パーティー券収入の不記載事件について、自民党・清和政策研究会(安倍派)の事務総長を務める福井2区選出の高木毅衆院議員が初めて会見を開いた。“キックバック”については「私のいたらなさで深く反省する」と陳謝した上で、「離党せず、政権与党の一員として活動したい」と次の衆院選にも出馬する意欲を示した。

キックバックの経緯「分からない」

「政治資金をめぐる問題で国民に多大なる政治不信を招いた。国民の皆さま、地元の福井の皆さまに、心より深くお詫び申し上げます」

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1月27日に福井・敦賀市で開かれた会見で、高木事務総長は冒頭、約8秒間頭を下げた。いわゆる“裏金問題”が明るみに出てから約2カ月が経過しての謝罪会見となった。

高木事務総長は2018年からの5年間で、パーティー券収入の販売ノルマを超えた1,019万円を派閥側から“還流”され、政治資金収支報告書に記載しなかった。理由については「派閥からの指導があったから」と説明した。

高木毅事務総長(福井2区選出):
派閥事務局から当方の事務担当者に、還付金については報告書に記載しなくていいという指導があった。その分の記載をせずに収支報告書を作成・提出した。

高木事務総長は派閥パーティー券の売り上げについて、当初はノルマを達成できず、不足分は自ら購入していた。10年ほど前から達成できるようになったとし、派閥からのキックバックは東京事務所に現金で保管。使い道については「議員、マスコミ、有識者と意見交換の際の飲食費や会場費、交通費などに充てていた」と話した。

高木毅事務総長(福井2区選出):
報道のような収支報告書に記載できないような使い方、私的に使ったような印象を持たれておりますけれども、そのような使い方をしたことはございません。

領収書やレシートは支払いの際に受け取り、秘書に渡していたという。ただ、領収書などは現在、すべて残っていないと説明した。キックバック分1,019万円はすべて使っている。

派閥運営を取り仕切る事務総長という立場にいるが、キックバックがどのような経緯で始まったかは分からないとした。前事務総長からの引き継ぎもなく、キックバックの扱いの是非を話し合う場には立ち会っていないと説明。「私は全く関係していない。そのあたりの経緯は本当に分かりません」と話した。

「離党せず活動していきたい」

福井県の有権者のみならず、自民党関係者からも、高木事務総長の議員辞職を求める声が多数上がっている。ただ辞職や離党は否定。次の衆院選についても出馬する意向を示した。

高木毅事務総長(福井2区選出):
政権与党の信頼回復に努め、政権与党の一員として、国と県の重要な課題問題を解決することが私の務めだと思っている。離党せず、政権与党の一員としてしっかり活動していきたいと思います。

――次期、衆院選ついても立候補する?

高木毅事務総長(福井2区選出):
そのように考えております。

(福井テレビ)

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