自民党派閥の政治資金パーティーを巡る“裏金”疑惑で、東京地検特捜部は19日、東京にある安倍派と二階派の事務所を家宅捜索した。
最大会派・安倍派事務総長を務める福井2区選出、高木毅衆院議員は、派閥として「捜査に協力したい」と話したが、不記載への指示など自らの疑惑については一切の説明を避けた。

家宅捜索を受け報道陣に謝罪

19日午前10時ごろ、東京地検特捜部の数人の係官が東京にある安倍派と二階派の事務所の強制捜査に着手した。

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容疑は政治資金規正法違反。大勢の報道陣に囲まれる中での家宅捜索で、現場は物々しい雰囲気になった。捜索時間は安倍派が約5時間、二階派は約4時間にわたった。

家宅捜索を受け、安倍派の事務を取り仕切る高木事務総長は集まった報道陣に謝罪した。

福井2区選出 高木毅事務総長:
あの、本当にあの…、誠に申し訳ない。このような事態になったことをおわび申し上げたいと思います。申し訳ございません。その上でしっかりと捜査に協力させていただきますし、また真摯に対応して参りたいと思っております。

収支報告書の指示については明言せず

ただ、政治資金収支報告書への不記載を派閥としての指示したのかという疑惑については、説明を避け続けた。

ーー収支報告書に自身が派閥としてのせないように指示した記憶は?

福井2区選出 高木毅事務総長:
捜査の途中でございますし、大変申し訳ありません。失礼させていただきます。

「有権者は説明を求めていると思うが?」との記者からの問いかけには応じず、無言でエレベーターに乗り立ち去った。

地元の有権者からは怒りと失望の声

一方、高木事務総長の地元、福井・敦賀市にある事務所には19日、家宅捜索などの動きはなかった。高木事務総長の裏金疑惑が発覚してから、地元有権者に詳しい説明はない状況が続いている。

敦賀の有権者からは「襟を正してほしい。政治家の金の使い方あると思うが」「結局、何もなかったようなことに収まるんと違う?政治をクリーンにしてほしいとは強く思います」「政治家が裏金をもらうことは許されないことだと思う。パーティー券を含めて政治資金の規制を進めるべきだと思います」などと怒りと失望の声が聞かれた。

最大の焦点は一連の裏金疑惑への政治家の関与だ。安倍派の幹部“5人衆”とも呼ばれる高木事務総長。今後、東京地検特捜部の任意聴取があるのかに注目が集まっている。

(福井テレビ)

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