夫からの思いがけないプレゼント?でもその正体は…。X(旧Twitter)に投稿された写真が話題になっている。
この記事の画像(8枚)夫が店でおもむろに箱を取り出したから指輪でもくれるのかと思ったらアンモナイトだった
この日、旦那さんと飲食店に入った、投稿者の長瀬まぐま(@nagase_h)さん。席についた旦那さんがおもむろに取り出したのは、手のひらに収まるほどの大きさの箱だった。
ちょうど指輪ケースほどの大きさの箱に「指輪のプレゼント?」と思った長瀬さんだったが、ふたが開いて出てきたのはなんとアンモナイトの化石!
突然目の前にアンモナイトが差し出される状況はなんともシュール。普通なら「どうしてアンモナイト!?」と混乱してしまいそうなところだが…実は、長瀬さんの旦那さんは、アンモナイトの進化や生態を研究している、古生物学者の相場大佑さん。
「新しく購入した化石を妻に見せたかった」というのが、この“サプライズ”の正体だったそうで、アンモナイトの化石は長瀬さんへのプレゼントではなく、旦那さんの私物として購入したものだったそうだ。
妻「アンモナイトは見慣れているけれど…」
この投稿には、9万4000件を超える「いいね」がつき(1月30日現在)、化石が長瀬さんへのプレゼントだと思ったユーザーからのコメントも多数寄せられた。
コメントには「これは指輪より嬉しい」「ご主人の愛が感じられますね」といった声の他、「左手の薬指にアンモナイトついてたらめちゃくちゃ格好いいぞ」「ダイヤモンドも長い年月をかけて地中で作られるから近いのかも…」などの声もあった。
箱の中身は、指輪でもプレゼントでもなかったという、二重の意外な展開。普段から化石を扱っている旦那さんから、これまでにも同じような“サプライズ”はあった?長瀬さんにお話を聞いた。
――この“サプライズ”があった時の詳細を教えて
この日、別行動していた夫と集合し、お店でビールを飲もうとしたところ、夫がリュックからごそごそと何かを取り出し、なんだろうと思っていると、指輪が入っていそうなサイズの箱からアンモナイトが出てきました。紀伊國屋書店新宿本店の1階に化石の売り場があり、そこで購入したそうです。
――箱から出てきたアンモナイトを見て、どう思った?
アンモナイト自体は夫の職業柄私も見慣れているのですが、割と剥き出し状態で見せられることが多いので、今回は指輪みたいな大きさの箱に入っていたのが面白かったです。早く見せたくて、お店で出しちゃったみたいです。
――早く見せたくてたまらなかった化石について、旦那さんとは何か話した?
このアンモナイトは「プレウロセラス」という種類で、産地はドイツとのことです。種類としてはそんなに珍しくないそうですが、こちらの個体は生きていたころの怪我の痕跡が残っており、それが比較的珍しいことなので購入したそうです。
私がアンモナイトを少し眺めてすぐ箱に戻そうとしたら「もっとよく見て!ほらここ!怪我してるでしょ!」と力説され、アンモナイトの怪我をしっかり見せられました。
過去には「自分で採取した化石」のプレゼントも…
――旦那さんはどんな人?
変わった仕事をしていますが、日常生活は割と普通です。新種の論文を書いたり、全国巡回の展示を作ったり、本を書いたり、すごいことをしているのに偉そうにしなくて可愛いです。代わりに私が偉そうにしています。
――これまでにもこんな“サプライズ”はあった?
付き合ってすぐの頃に、お近づきのしるしなのか、自分で採ってきたアンモナイトをくれました。大事にとってあります。あと、前にニョロニョロした化石を見せられて、なにかと思ったら「アンモナイトのうんち(と言われている)化石」だったことはあります。
――反響について…
Xで拡散されていく様子やコメントを2人で見てました。夫は「みんな意外とアンモナイト好きなんだね〜」と喜んでいました。
プレゼントがアンモナイトだった、という風に伝わってしまったようですが、実際はただ自慢されただけでした。しかし、「アンモナイト欲しい!」「指輪より嬉しいかも」との声が多く、皆さん思った以上にアンモナイトに好印象を持っているのだなと、研究者の夫を持つ身として嬉しく思いました。
2月8日に夫が執筆した『アンモナイト学入門』という書籍が発売されます。アンモナイトに興味のある方にぜひ手に取っていただければと思います。
夫が店でおもむろに箱を取り出したから指輪でもくれるのかと思ったらアンモナイトだった pic.twitter.com/WN4gYuBZq4
— 長瀬まぐま (@nagase_h) January 20, 2024
なんと、過去には実際に「アンモナイトの化石をプレゼントされた」ことがあったという長瀬さん。“夫からの思いがけないプレゼント”に沸いたXだったが、長瀬さん夫妻にとって、化石は指輪のプレゼントと同じくらい、いやそれ以上に大切なアイテムだったようだ。