夫婦2人の年齢を合わせると179歳。趣味のボウリングで、“ご長寿ボウラー”として全国トップ10入りを果たした無敵の「横綱」夫婦が長崎県佐世保市にいる。長寿と元気の秘訣は「楽しむこと」にあった。
「“横綱”ご長寿ボウラー」トップ10入り
佐世保市のボウリング場「西肥シルバーボウル」でボウリングを楽しむ硴田(かきた)さんご夫妻。

硴田静也さんは1934年1月29日生まれ、91歳。妻の美智子さんは1936年11月16日生まれ、88歳だ。2人の年齢を合わせると179歳!

全国のご長寿ボウラーを年齢の高い順に表彰する「全国長寿ボウラー番付」の“夫婦編”で、最上位の100組が認定される「横綱」に2021年度から入っている、無敵の“ボウラ―夫婦”だ。

2025年度は2人の合計年齢が179歳となった。全国で9番目にご長寿なボウラーとして、「トップ10入り」を果たしたのだ。
ボウリングに魅了された60年
91歳の静也さんがボウリングを始めたのは30歳頃だ。

仲間と仲良く投げることが楽しくて、約60年間続けてきた。ベストスコアは260台。平均スコアは110台。長寿の秘訣は「とにかく体を動かすこと」だ。
若い頃は米軍基地で船の整備の仕事をしていた経歴を持つ。現在は週1回のボウリングに加え、グラウンドゴルフも週3回通っている。元気はつらつだ。

88歳の美智子さんは、30代の頃に静也さんに誘われてボウリングを始めた。負けず嫌いの美智子さん。当初のスコアは60だったがみるみる上達し、ベストスコア289を記録。現在の平均スコアも140台と、夫を上回る腕前だ。
年齢を感じさせない身体能力で、シニアオリンピックの長崎県代表として出場した。ボウリングの魅力は、「会話が増えるし、体を動かすのが気持ちいい」と笑顔で語る。
「合計179歳」の腕前を生中継で披露
“横綱”ご長寿ボウラー夫婦が、テレビの生中継でその腕前を披露してくれた。

練習では緊張からか、なかなかボールが思う位置に進まなかった静也さん。本番は…

1投目は右側すれすれで3本、2投目で残りの7本を倒し、見事スペア!

「届いてよかった」と、静也さんは満足げな笑顔を見せた。
続いては美智子さん。自前のマイボールを持っての登場だ。

美智子さんは、惜しくも2本ピンが残った。練習の時より上手くいかず悔しい表情を見せたが、この負けず嫌いな性格も、上達の秘訣だ。
共に歩み続けるボウリング人生
静也さんの目標は、「ボウリングを99歳まで続けること」だという。美智子さんは「これからも夫婦一緒に続けられるよう頑張ります」と語った。

共通の趣味を持ち、互いに励まし合いながら60年間ボウリングを続けてきた硴田(かきた)さんご夫妻。二人の姿は、多くの人に生涯スポーツの楽しさと大切さを教えてくれる。

「みんなと仲良く投げられて楽しい」「体を動かすのが気持ちいい」というシンプルな言葉の中に、長寿の秘訣と豊かな人生を送るヒントがあるのかもしれない。
(テレビ長崎)