クリスマスまで1カ月を切った。クリスマスケーキの予約の受け付けが始まる時期だが、山形市内の洋菓子店では、物価高による食材の高騰に頭を悩ませている。イチゴは記録的な猛暑の影響で生育が遅く、出回る時期が数週間遅くなっているという。

ケーキの予約は好調 一方で…

山形市にある洋菓子店・ケーキハウス チュチュ。この店ではクリスマス用に7種類のケーキを用意していて、11月上旬から予約の受け付けを始めた。

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予約は好調で、2023年も例年通り約2,500個のケーキを作る予定だが、いま頭を悩ませているのが食材の高騰だ。クリスマスケーキ作りに欠かせないバターや牛乳などが、2022年よりも大幅に値上がりしているという。

ケーキハウス チュチュ・飯野修代表取締役:
バター1つ450グラムだが、2022年の580円から2023年は680円くらいまで値上げ。牛乳は1本、2022年の250円から2023年は310円まで値上げ。カスタードに使ったり、生クリームに使ったり、スポンジにも入っている。使ってるところがないぐらいなので、やっぱり食材の高騰はきつい

材料の価格は3年間で最大1.4倍に

総務省の市場統計によると、全国的にケーキの食材の価格を3年前と比べた場合、卵が1.4倍、小麦粉は1.3倍、砂糖も1.3倍など、ケーキに関わるあらゆるものの価格が高騰していることがわかる。

この店では、毎年12月には小麦粉150kg・牛乳800kgなど、大量に食材を仕入れるだけに、高騰した分の一部は、ケーキの価格に転嫁せざるを得ないと話す。

ケーキハウス チュチュ・飯野修代表取締役:
もう数年くらい前から段階をへて食材費が上がってきている。「今年もか」という感じ。今シーズンのクリスマスケーキに限った話だが、100円から200円値上げしている

2023年の記録的猛暑はイチゴにも影響

そして2023年は食材の値上がりだけでなく、もう1つ心配なことがあるという。

ケーキハウス チュチュ・飯野修代表取締役:
イチゴが例年に比べて、ちょっと痩せてるかなという印象がある。ちょっと細身になっている。2023年に限っては...という感じ

クリスマスケーキの主役ともいえる「イチゴ」。しかし2023年は、記録的な猛暑の影響で生育が遅く、出回る時期が数週間遅くなっているという。1パックあたりの仕入価格も、2022年より100円程度値上がりしている。

飯野社長は「価格が変わっても、おいしさは変わらないようにしようとがんばっている。年末最後のイベントなので、すごく楽しみにしてくださってるお客さんがいるのでがんばっていく」と話す。

2023年のイチゴは、やや小ぶりながらも味は申し分ないということで、この店では物価高騰に負けず、おいしいケーキを今後も作り続けたいとしている。

(さくらんぼテレビ)

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