毎年、プロ野球選手100人に独自調査を行い、打撃や投球など各部門のNo.1を選出するフジテレビ「S-PARK」の人気企画「プロ野球100人分の1位」。

2023年も「走塁」「スピードボール」「守備」「変化球」「バットコントロール」「パワーヒッター」の6部門で調査を実施。
最終回となる第6弾「パワーヒッター」部門では、日本ハムの万波中正外野手(23)が32票を獲得して1位に選ばれた。

一流の選手たちが認めた“一流のパワー”。 

現役選手100人に話を聞くと、そこには、プロならではの鋭い視点や、対戦相手だからこそ分かる感覚があった。 

ここでは、第5位の選手から順に振り返っていく。

第5位タイ:
4票/末包昇大(広島)
4票/細川成也(中日)

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「体もすごく大きいし、すごいパワーだなと。低い打球がそのまま突き刺さったりする」巨人・岡本和真内野手(27)

2023年のセ・リーグ本塁打王・岡本が絶賛した広島東洋カープ2年目・末包昇大外野手(27)が4票を獲得して第5位にランクイン。今季放った11本の本塁打のうち、6本が巨人戦という“巨人キラー”だ。

そして、その末包が「一歩動いたぐらいで『入ったわ』って…度肝を抜かれた」と投票したのは、もう1人の新星。現役ドラフトで移籍して大ブレイクした、中日ドラゴンズ待望の長距離砲・細川成也外野手(25)も同じく4票で5位タイにランクインした。

12球団の本拠地で最も本塁打が出にくいバンテリンドーム(※1位・神宮球場は173本、バンテリンドームはわずか52本)。そのなかで細川は、日本人選手では13年ぶりの2桁となる11本の本塁打を放った(2010年 和田一浩氏の14HR以来)。

「広いバンテリンドームで、ポンポン ホームラン打てる選手ってなかなかいない」広島・西川龍馬外野手(28)

第4位:6票/村上宗隆(ヤクルト)

続いて2022年の同部門No.1、東京ヤクルトスワローズ・村上宗隆内野手(23)が6票を獲得して4位にランクイン。

「音と打球のスピードがエグい」ヤクルト・長岡秀樹内野手(22)

今季は不振に苦しみながらも、積み重ねた31本塁打は12球団で2位の成績。3本の本塁打を浴びたDeNA・今永昇太投手(30)は、こう語る。

「(広島の)戸根千明投手のスライダーを、手で合わせただけでホームラン。ピッチャーからしたら、失投でもないし(投球の)選択も悪くない。それをホームランにされるというのが、彼の群を抜いたすごさだと思う」DeNA・今永昇太投手(30)

こう今永が語ったのは、8月10日のヤクルトVS広島。戸根のボール気味のスライダーにバットを合わせた村上の打球は、そのままレフトスタンドへ到達。試練のシーズンでも、三冠王のパワーを見せつけた。

第3位:10票/G.ポランコ(ロッテ)

本塁打を放った後の「パワー!!」というパフォーマンスでお馴染み、パ・リーグ本塁打王のグレゴリー・ポランコ(32)が10票を獲得して第3位にランクイン。

「甘いところにいったら、果てしなく飛んでいく」西武・高橋光成投手(26) ※「高」ははしごだか

「どこまで飛ぶねん!ってぐらい飛ばす」オリックス・森友哉捕手(28)

ポランコは今季、巨人からロッテへ移籍。チームメートも驚愕の“パワー”を体験した。

「ウエイトルームで、僕のことを片手で担いでスクワットした(笑)」ロッテ・和田康士朗外野手(24)

まさに超人的なパワーを誇るポランコ。その怪力で本塁打26本を量産した。

第2位:28票/岡本和真(巨人)

そして、“4番打者が認める4番”読売ジャイアンツ・岡本和真(27)が28票を獲得して第2位にランクイン。

「同じ4番バッターとして、見ていてヤバいなと」DeNA・牧秀悟内野手(25)

「一択で岡本さん。リスペクトしています!」ヤクルト・村上宗隆内野手(23)

「何年も続けているっていうのはすごいと思いますし、憧れます」阪神・大山悠輔内野手(28)

今季、2年ぶりの本塁打王に返り咲いた岡本。8月2日の対ヤクルト戦では、飛距離136メートルの特大弾が東京ドームのビジョン広告に直撃!賞金として100万円が贈られた。

「あのホームランは、人間離れ…いや、人間じゃない(笑)」巨人・門脇誠内野手(22)

第1位:32票/万波中正(日本ハム)

そして1位は、32票を獲得した北海道日本ハムファイターズの万波中正外野手(23)。

「THEパワー」中日・細川成也外野手(25)

「バーンって振ってぶっ飛ばすところが。昔の僕を見ているよう」ソフトバンク・柳田悠岐外野手(35)

「僕なんか全然敵わないぐらいスーパーなバッター」楽天・浅村栄斗内野手(33)

「打球のスピードや飛距離が規格外」ソフトバンク・近藤健介外野手(30)

さらに、メジャー挑戦を表明して今話題のオリックス・山本由伸投手(25)もこう評する。

「(プレーに)夢がある。ロマンしか感じない」オリックス・山本由伸投手(25)

今シーズン25本塁打、日本ハムの万波中正(23)が、今シーズンのホームラン王4人(岡本和真、近藤健介、浅村栄斗、ポランコ/いずれも26本塁打)を抑えて初のNo.1に!番組では、そのことを伝えるべく本人を直撃した。

「めちゃめちゃ嬉しい!ずっと画面越しに(この企画を)見ていたので、1位に恋い焦がれていました」

万波の2022年と2023年における打撃成績を比べてみると、以下の通りに。

打率…「.203」→「.265」
ホームラン数…「14」→「25」
打点…「40」→「74」

プロ5年目にしてバッティングが飛躍的に向上した万波。その要因は何だったのだろうか?

「去年は、ストレートに対しての数字が本当に良くなかったので、速いまっすぐを打つためには何が一番確率が高いかなと考えて」

苦手としていた速いストレートへ対応するために万波が変えたのが、打席での構え。

去年は、バットを立てて構えていたのに対し、今年はバットを寝かせ肩に担ぐように構えている。

本人いわく、“バットを寝かせた構えから振る”ことのメリットは、<投手が投げるストレートの軌道>と<バットの軌道>を合わせることで「ボールとバットが当たる確率が上がる」のだという。

その取り組みが実を結び、彼のストレート打率は去年の「.190」から「.287」へと向上!

さらに万波の成長ぶりが発揮されたのは、9月16日の対ソフトバンク戦で「オスナ投手から放ったホームラン」。この日、彼は先頭打者HRを放ったのち、9回ウラにはレフトスタンド上段へ逆転サヨナラ弾。ファンだけでなく選手たちにも衝撃を与えた。

ロッテ・藤岡裕大内野手(30)
ロッテ・藤岡裕大内野手(30)

「あれは強烈だった」ロッテ・藤岡裕大内野手(30)

 
日本ハム・伊藤大海投手(26)
日本ハム・伊藤大海投手(26)

「先頭打者で打って、最後はサヨナラで締めてかっこよかった」日本ハム・伊藤大海投手(26)

ソフトバンク・近藤健介外野手(30)
ソフトバンク・近藤健介外野手(30)

「僕、レフト守っていたんですけど、一瞬でスタンドに入った。すげーなと思いながら見ていた」ソフトバンク・近藤健介外野手(30)

万波本人も「場面も最高でしたし、打った球、打ったピッチャーも含めて自分の取り組みが実ったなと感じました」としみじみ。ファンだけでなく選手も魅了するパワーヒッター・万波。彼のバットに今後も注目だ!

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12月3日(日)23時15分から
フジテレビ系列で放送

『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞』
12月7日(木)19時から
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