2022年3月、アイルランドの首都・ダブリンで行われた体操イベントでの表彰式で、黒人少女だけ順番を飛ばされ、メダルをかけられなかった様子はSNSを中心に拡散され、「人種差別だ」と批判が相次いでいた。

アイルランド体操協会は、9月25日に“謝罪声明”を発表。協会が発表した謝罪声明の全文は、次の通り。

アイルランドの体操協会のHPより:
2022年3月に開催された「ジムスタート」で起こった出来事によって体操選手とご家族に動揺を与えてしまったことを、アイルランド体操協会の理事会とスタッフを代表し、深くお詫び申し上げます。
あの日起こったことは、あってはならないことであり、深くお詫び申し上げます。
また、その日以降に起こったことがさらなる動揺を招いたことも申し訳なく思っております。
この非常にデリケートで難しい問題を解決するために私たちは常に誠意を持って、最善を尽くしているということをご理解ください。
私たちは事件後、対面での謝罪を申し入れ、これが最善のアプローチであると考えました。
そして調停がこれから次に進むための最善策だと感じています。
私たちにはもっとやるべきことがあるとわかりました。
このようなことが出来事が二度と起こらないよう、私たちは全力を尽くすことを約束します。
今年初めに任命した専門家が私たちの方針や手続きを見直しました。
その結果出されたいくつもの提案を受け、このようなことが二度と起こらないように実施に向けて真摯に取り組んで参ります。
また体操選手の家族およびSARI(Sport Against Racism Ireland)と協力し、この件に関して(私たちの手順を)どのように改善できるか、彼らの提案を受け入れたいと思います。
私たちは、この体操選手がアイルランド体操協会のイベントに参加し続けていることを嬉しく思っており、これからまたもう一度彼女をイベントに迎えられることを楽しみにしています。
最後に、アイルランド体操協会はいかなる人種差別も非難することを断言します。

この声明に対して、少女の母親は、「体操協会は世界中から非難を受けたため、謝罪をしてきました。“体操に参加する黒人の子供の安全を約束します”といった内容を期待したが、含まれてはいなかった」と、現地メディアを通じて、協会の対応を非難している。

プライムオンライン編集部
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