北朝鮮の干拓地で大規模な冠水被害が発生し、金正恩総書記は「人災だ」として首相らを厳しく批判した。
22日朝の朝鮮中央テレビは、北朝鮮西部の干拓地で工事の不備により堤防が壊れ、水田など約560ヘクタールが海水につかる被害が発生したと伝えました。

放送では、現地を訪れた金総書記が自ら冠水した現場に入り、幹部らに指示する様子が確認できる。
金総書記は、「自然災害ではなく人災だ」と関係機関の幹部らを厳しく批判した上で、特に金徳訓首相について「無責任な態度と思想」があるとして名指しで叱責した。
幹部批判で求心力維持する狙いか
韓国メディアは、食糧難など厳しい経済状況のなか住民の不満を幹部らに向けることで、金総書記の求心力を維持する狙いがあると指摘している。
韓国の情報機関「国家情報院」によると、北朝鮮では今年餓死者が240人あまりと例年の2倍以上に増えている。