男が警察官を装い、女性を誘拐し監禁。女性が自力で脱出したことで事件が発覚した。FBI=連邦捜査局は、他にも被害者がいる可能性があるとして情報提供を呼び掛けている。
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8月2日(水)、捜査当局による会見で誘拐事件の詳細が明かされた。

FBI捜査官は「女性は生きて逃げるために、血を流しながら素手でドアをたたいた」と説明した。

逮捕・訴追されたのはネガシ・ズベリ被告(29)。ズベリ被告は、他にも複数の別名を名乗っていた。
7月15日、ズベリ被告はワシントン州シアトルで覆面捜査中の警察官を装い、性的サービスを仕事にしている女性に接近して誘拐。700キロ以上離れたオレゴン州の自宅に車で連れて行き、女性に性的暴行を加え、自宅ガレージに作った金属製のドアとコンクリートブロックでできた小部屋に監禁した。

地元警察は会見で、「女性は数時間にわたり監禁されていた。逃げなければ命が危ないと思った」と明らかにした。命の危険を感じた女性は金属製のドアをたたき続け、接続部分を壊したという。小さな隙間ができ、女性はそこから脱出した。地元警察によると、脱出するために女性は何度も素手でドアをたたき 、拳にケガをした。

FBI捜査官は「彼女は粘り強く続けて脱出できた。通りかかった車に通報を頼んだ」と説明。翌日の7月16日、ネバダ州リノにあるスーパーマーケットの駐車場で妻と子供と一緒にいたところ、ズベリ被告は逮捕され、州をまたいだ誘拐、性的暴行などの罪で訴追された。

ズベリ被告の自宅には手書きのメモがあり、地下に穴を掘る計画や誘拐計画が記されていた。そこには「捜索されないよう、人間関係が少ない人であること」などと書かれていた。
捜査当局によると、ズベリ被告は少なくとも4件の暴力を伴う性的暴行事件に関与しており、当局は他にも被害者がいる可能性があるとして情報提供を呼びかけている。
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