想像よりも“ナナメ上”に変化を遂げたものに注目する「ナナメ上調査団」、今回のテーマは「スポーツ施設」。

「打たせてくれないバッティングセンター」から「ビックリする場所にあるプール」まで、ナナメ上な事になってしまっているスポーツ施設を取り上げていく。

まずは、一風変わったスポーツが体験できる施設2カ所を紹介。

新感覚のスポーツを体験できる2施設

2023年にオープン1周年を迎えた、仙台のスポーツ系エンターテインメント施設「JOYPOLIS SPORTS(ジョイポリススポーツ)」は、珍しいスポーツの設備が充実している施設だ。

仙台・スポーツ系エンターテインメント施設「JOYPOLIS SPORTS」
仙台・スポーツ系エンターテインメント施設「JOYPOLIS SPORTS」
この記事の画像(14枚)

例えば、フランス生まれのスポーツ「ビリッカー」。

このスポーツは、ビリヤード台を大きくした台の上で、ビリヤードの要領で、キューの代わりに足や頭を使って小型のサッカーボールを突き、ゴールを狙うというもの。

フットダーツ
フットダーツ

ほかにも、サッカーとダーツを組み合わせた「フットダーツ」などの新感覚スポーツを楽しむことができる。

東京・大田区「トンデミ平和島」(画像:トンデミ/バンダイナムコアミューズメント)
東京・大田区「トンデミ平和島」(画像:トンデミ/バンダイナムコアミューズメント)

もう一つは、東京・大田区にある「トンデミ平和島」。

この施設は、国内最大級の広さを誇るトランポリンエリアを完備している。

トランポリンを楽しむことはもちろん、飛び跳ねながら、ドッジボールやバレーボールの対決もできてしまうのだ。

楽しみながらストレス発散ができ、運動不足も解消できる一石二鳥ならぬ一石三鳥のスポーツ施設の次は、趣向を凝らしすぎた結果、ナナメ上に進化してしまったスポーツ施設を紹介する。

打つことができないバッティングセンター

北九州市にある「三萩野(みはぎの)バッティングセンター」は、2023年でオープンから51年という歴史ある施設。

一見するとなんの変哲もないが、ここは「打つことができない」バッティングセンターなのだという。

一体どういうことなのか?

施設の中を調査した調査員が見つけたのは、「本日登板中、250km/h」の文字。

一般的にバッティングセンターの球速は、野球未経験者でも打ちやすい80キロから120キロに設定されているのだが、250キロはその倍以上。

これは人類未到達のスピードだ。

球速250キロとはどれほどのものなのか?

調査員がバッターボックスに立ち、ボールを待ち構えていると、ボールが放たれてからホームベースに届くまで、わずか0.21秒。確かにこれは打つことができない。

三萩野バッティングセンター代表 末松一英さん
三萩野バッティングセンター代表 末松一英さん

なぜこんなに速すぎるマシンを設置したのか。

三萩野バッティングセンター代表の末松一英さんは「元々うちは速い球を打つのが好きな方が集まっている。お客さんが打っちゃうからこっちも悔しいじゃないですか。それからお客さんとの戦いですよね」と話した。

最初は180キロの速球が出るマシンを導入したが、噂を聞きつけた猛者が打ち返したことから、末松さんのプライドをかけた負けられない戦いが始まったという。

これまでヒットボードに当てた猛者は2人。

今後、10人ホームランが出たら、さらに速い球を出す予定だという。

続いて、もう1カ所、ナナメ上なバッティングセンターを紹介。

打たせてくれないバッティングセンター

埼玉・狭山市にある「狭山スポーツセンター」。

中では普通にバッティングしている人の姿があるが、「打たせてくれない」とはどういうことなのか。

調査をしていると、バットがないレーンを発見。

埼玉・狭山市「狭山スポーツセンター」
埼玉・狭山市「狭山スポーツセンター」

バットの代わりに置いてあったのは、グラブ。実はこのレーンは、守備練習専用なのだ。

1ゲーム200円で約20球。約7秒ごとにピッチングマシーンから出てくるボールをキャッチし、3カ所あるゾーンに送球するのだという。

野球未経験者の調査員が試してみると、「やっぱり打った方が楽しいです」とのこと。

狭山スポーツセンター 代表取締役 山本哲二さん
狭山スポーツセンター 代表取締役 山本哲二さん

どうしてこんな練習場を作ったのか。

狭山スポーツセンター代表の山本哲二さんは「もともと父親が始める時に、『野球は打つだけじゃない、守ったり、投げたりもある』というので、そういう要素のモノも導入したかったのがきっかけだと思います」と語る。

利用者は思いのほか多く、守備の方が楽しいというお客さんもいるという。

続いては、ビックリする場所にあるプール施設。

普通じゃない場所にあるプール

一般的にプールといえば、学校やスポーツ施設、遊園地、宿泊施設や温泉施設などにあるが、京都の上賀茂には、ある変わった場所にプールがある。

その変わった場所とは、なんと、ゴルフコース。

京都ゴルフ倶楽部の上賀茂コースで、1番・4番・9番ホールに隣接する「小池」と呼ばれる池を、プールとして使用しているのだ。

実はここは「日本泳法講習所」という施設で、“日本泳法”を教える教室なのだ。

日本泳法は、長距離や、身を守るための古来の泳ぎ方。開設されたのは昭和2年で、ゴルフ場ができる前からこの場所にあったという。

体を動かすのが気持ち良い季節、みなさんもナナメ上に進化したスポーツ施設で運動してみてはいかがだろうか。

(ノンストップ!『ナナメ上調査団』より 2023年5月30日放送)