「関東一の清流」とも呼ばれる栃木・鹿沼市にある大芦川では、バーベキューなどは禁止されているが、違反者が相次いでいるという。

この週末、エメラルドグリーンに輝く清流で水遊びをしようと、多くの家族連れでにぎわっていた。
そこで目を光らせていたのは、市の職員で結成されたパトロール隊だった。

栃木・鹿沼市の職員で結成されたパトロール隊
栃木・鹿沼市の職員で結成されたパトロール隊
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今回夏休みで観光客が殺到する中、毎日巡回を行っているパトロール隊に密着取材した。

続々と禁止のバーベキューを行う違反者

パトロール隊:
こんにちは。市役所の者です。ギョーザを焼いていたと通報がありまして。

ギョーザを焼いていたという通報で声をかけると…
ギョーザを焼いていたという通報で声をかけると…

男性:
バーベキューはしていない。

大芦川ではバーベキューや花火、騒音を出す行為に違反した場合1人5万円以下の制裁金が課される
大芦川ではバーベキューや花火、騒音を出す行為に違反した場合1人5万円以下の制裁金が課される

大芦川では、火を使ったバーベキューや花火、騒音を出す行為に違反した場合、1人5万円以下の制裁金が課される。

火気禁止にもかかわらず鍋でカレーを食べるグループ
火気禁止にもかかわらず鍋でカレーを食べるグループ

パトロールを始めてすぐ、川の中州に集まる不審なグループを発見した。
火気禁止にもかかわらず、テーブルの上に置いた鍋でカレーを食べていた。

早速、パトロール隊はグループの1人の男性から聞き取りを始める。

パトロール隊:
人数は何名ですか?

男性:
15人くらい。

発見したガスコンロと圧力鍋
発見したガスコンロと圧力鍋

パトロール隊:
どこにコンロはあるんだろう?あったあった!あれだ!

発見したのは、ガスコンロ。
さらに圧力鍋のようなものがあった。
派手な金色の器具もお茶を入れるもののようだった。

このグループは、ガスコンロでカレーを調理したため、口頭での指導となった。

火を使ってバーベキューをしていた?男女3人

そしてパトロール隊は、驚きの光景を目撃した。

橋の下でくつろぐ3人の男女の姿。
そのすぐそばには、ダンボールが焦げたあとがあった。

くつろぐ男女の横には焦げた段ボールが…
くつろぐ男女の横には焦げた段ボールが…

さらに銀の網皿のようなものも焦げていて、火を使ってバーベキューをしていた痕跡があった。

すると、パトロール隊に気づいた男女3人は、近くに張っていたテントへと逃げ込んだ。

現場を確認したパトロール隊によると、段ボールにはまだ熱が残っていて、火を使ってからそれほど時間がたっていないという。

パトロール隊がテントに逃げ込んだ3人を注意
パトロール隊がテントに逃げ込んだ3人を注意

パトロール隊:
こんにちは。はっきり言わせてもらうと、(注意の)横断幕ありますよね。分かってますよね。まずいんじゃないんですか、これは。

男性:
すみません。

パトロール隊:
罰金(過料)になりますからね。もう絶対やらないでくださいね。ごみを必ず持ち帰ってください。

初めての違反であったため、罰金は免れた。

スピーカーで大音量の音楽を流すグループも注意

河原での迷惑行為は、ほかにも。

スピーカーで大音量の音楽を流すグループ。

パトロール隊:
バーベキューだけではなく音楽も禁止されている。

騒音行為も禁止となっている
騒音行為も禁止となっている

周囲に迷惑をかけるため、こうした騒音を出す行為も禁止となっている。

このすぐ近くの場所からも音楽が鳴り響いていた。
禁止行為をしていたのは、観光客の男女だった。

ーー(スタッフ)大芦川には初めて来られたんですか?
女性:

初めて。あちらの人が音楽をかけていたのでいいかなと。

パトロール隊は、こうした迷惑行為を2025年になって、すでに100件以上指導している。

栃木・鹿沼市環境課 和久井分隊長
栃木・鹿沼市環境課 和久井分隊長

栃木・鹿沼市環境課 和久井分隊長:
いまだに違反行為が多いのもまた事実です。自然の恵みを享受していくためにも、秩序のある川遊びをしていただきたいと考えております。

東京・青梅市ではボランティアがゴムボートに乗りゴミ拾い

一方、バーベキューができる河川敷に大量のゴミが放置されたのは、東京・青梅市。

東京・青梅市に放置されたゴミをボランティアがゴムボートに乗って“ゴミ拾い”
東京・青梅市に放置されたゴミをボランティアがゴムボートに乗って“ゴミ拾い”

25日、地元のボランティアが、ゴムボートに乗ってゴミ拾いを行った。

そのまま放置してあった生肉も
そのまま放置してあった生肉も

バーベキューができるエリアでは、大量のゴミを発見、生肉がそのまま放置してあった。
さらに草むらの中には、袋に入ったゴミが次々と。

​みたけレースラフティングクラブ・柴田大吾代表
みたけレースラフティングクラブ・柴田大吾代表

みたけレースラフティングクラブ・柴田大吾代表:
土・日でこれだけの量が出ているので驚きましたね。この場所って、すごくいろんな人にとって楽しめる場所だと思うので、大切に使いましょうということが、みんなに伝わるといいなと思います。
(「イット!」8月25日放送より)

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