秋篠宮ご夫妻は5月4日から7日までの日程でイギリスを訪問し、チャールズ国王の戴冠式に参列された。現地では、ご夫妻は国王に天皇皇后両陛下からの祝意を直接伝え、ウィリアム皇太子夫妻や各国の王族と交流を深められた。ご夫妻のイギリス訪問をフジテレビ皇室担当の橋本寿史解説委員と振り返る。

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公務でのイギリス訪問は初めて

――秋篠宮ご夫妻は、5月6日に行われたイギリスのチャールズ国王の戴冠式に参列されました。

戴冠式出席のためホテルを出発される秋篠宮ご夫妻(5月6日)
戴冠式出席のためホテルを出発される秋篠宮ご夫妻(5月6日)

5月4日に日本を発たれて、5日にレセプションなど、6日に戴冠式に参列されました。秋篠宮さまは戴冠式について「とても荘厳で、よろこびに満ちた良いお式だったと思います」と感想も述べられていました。秋篠宮さまにとって、思い出に残るイギリス訪問だったというふうに思います。また、紀子さまの着物姿も印象的でした。

――秋篠宮ご夫妻が公務でイギリスに行かれたのは初めてだったんですね。

そうですね。秋篠宮さまご自身は留学されてますので、当然イギリスを訪問されたことがありますが、公式に訪問されるのは今回が初めてでした。

佳子さま、悠仁さまの見送りを受けられる秋篠宮ご夫妻(5月4日)
佳子さま、悠仁さまの見送りを受けられる秋篠宮ご夫妻(5月4日)

戴冠式への招待状が届いて、元首またはそれに代わる代理の方ということで、当初は両陛下も出席することを検討されたようですが、やはりこれまでの慣例、戴冠式には天皇が出席したことがないことや、エリザベス女王から生前に国賓としての招待を受けられており、遠くない将来にイギリスご訪問が実現するであろうことを踏まえて、今回は秋篠宮ご夫妻に出席してもらうことにされたそうです。

エリザベス女王の戴冠式出席に向けて横浜港を出発された当時・皇太子だった上皇さま(1953年)
エリザベス女王の戴冠式出席に向けて横浜港を出発された当時・皇太子だった上皇さま(1953年)

70年前のエリザベス女王の戴冠式には、当時皇太子だった上皇さまが昭和天皇の名代として出席されましたが、今回は「差遣」、差し遣わす、つまり、天皇陛下が秋篠宮さまを派遣されたということです。ですので「名代」ではないんです。「名代」というのは、天皇の代わりをするということになります。

――天皇陛下も皇太子時代には、外国の王族の戴冠式や即位式に行かれたことがありました。

2008年に、トンガのトゥポウ5世の戴冠式に皇太子として初めて出席されました。また、2013年には、ウィレム・アレクサンダー国王の即位式に皇后さまとそろって出席されました。次のステップへとつながる本当に大きな一歩でしたので、私たちにとっても記憶に残る式でした。

オランダ国王の即位式にご出席(2013年)
オランダ国王の即位式にご出席(2013年)

各国王族との親交深める貴重な機会

――お2人揃って外国の式典に参列されるということは、やはり特別なことであるんですね。ですから、今回は秋篠宮ご夫妻にとっても、すごく特別なことになられたでしょうね。

そうですね。秋篠宮ご夫妻は、前日のレセプションではチャールズ国王に会われて、両陛下からの祝意、そして、ご本人たちの祝意を伝えられました。それと合わせて、ウィリアム皇太子夫妻ともお話できたほか、各国の王族の方々や現地の方ともお会いして話ができたわけです。

それから、戴冠式前日の5日の朝には、ブルガリアの元国王夫妻とも面会されています。秋篠宮ご夫妻は2009年にブルガリアを訪問されていて、元国王とは旧知の間柄。今回、14年ぶりの再会になりました。

国王主催のレセプション出席のためホテルを出発される秋篠宮ご夫妻(5月5日)
国王主催のレセプション出席のためホテルを出発される秋篠宮ご夫妻(5月5日)

このように、色んな方と会って話ができる機会は貴重であり、旧知の仲になるということは国際親善においても非常に大切なことなんです。

(FNNプライムオンラインYouTube「皇室親話」より)

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プライムオンライン編集部
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