2023年春の名古屋市議選・愛知県議選に向けて、河村たかし市長率いる減税日本は、1月17日、公認候補の第1弾を発表した。維新との協力関係を解消し、「ガチンコ勝負」の選挙となる。

元減税市議vs元河村市長秘書…千種区でガチンコ対決

河村たかし名古屋市長:
第1次公認ということでございますけど、なんとか庶民革命というか減税というか、やってきました。このスピリットを継続してかないかん

減税日本は17日、2023年春に行われる統一地方選挙の公認候補第1弾を発表した。愛知県議選に2人、名古屋市議選に7人の、それぞれ新人と元職の候補者を公認した。

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この会見で、党の代表を務める河村市長が口にしたのは、恨み節だ。

河村たかし名古屋市長:
(維新との関係解消は)しょうがにゃー言うのに尽きるんじゃないですか。私は総理を狙う男で、自民党に勝たないかんもんで。維新の部下になったりするとですね、ちょっとまずいでしょ、これは。残念ながらそこでうみゃーこと行っとらんと

減税日本は今回、日本維新の会との連携を解消し、選挙に臨むことになった。

減税は名古屋で、維新は大阪で、共に2010年に地域政党として産声を上げ、自民でも民主でもない「第三極」として注目を集めた。

その後、国政にも進出するなど勢力を強めていった維新に、河村市長は繰り返しラブコールを送り、維新も名古屋を中心とした「河村人気」を評価。

前回2019年の名古屋市議選では、減税の候補者を維新の愛知県支部が推薦するなど、一定の協力関係を築いてきた。

ところが、2022年の参院選の愛知選挙区で、維新の公認候補として河村市長の右腕の広沢一郎前副市長を擁立し、あえなく落選すると、維新は「減税切り」に大きく舵を切った。

日本維新の会の藤田文武幹事長:
減税さんとの様々な連携もして参りました。その中で、我々の生え抜きの議員が、我々のおそらくポテンシャルよりも広がってこなかった。次の統一地方選では、ぜひともそれを広げさせていただきたい

維新は2022年11月、愛知県議選や名古屋市議選などに独自の公認候補8人を擁立すると発表した際、今後、名古屋市内の全ての選挙区に独自の候補者を立てる方針を示し、減税との全面対決を宣言した。

このうち千種区では、もともと減税の市議でその後に離党した現職の手塚将之さん(47)を公認している。

17日、減税はこれに対抗し、河村市長の元秘書で新人の北角嘉幸さん(59)の擁立を発表した。

定数5の千種選挙区には、このほかにも、自民、公明、国民の現職に加え、共産、れいわの新人が立候補を表明している。

維新との「ガチンコ勝負」で河村人気の健在を示せるのか、減税日本にとって正念場の選挙となる。

河村たかし名古屋市長:
そりゃ千種は勝たないかん。前の方はあまり言いたくないけど、僕が一番応援に行っとるわけですよ、ずーっと。そういうこと(離党して維新から出馬)をやると大変傷つきますね。辛いけど、市民の皆さんは分かってくれんかなという気持ちです

(東海テレビ)

東海テレビ
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