2022年で新東名は御殿場JCTから浜松いなさJCTまでの静岡県内区間145kmが開通し10年となった。2015年には愛知県の豊田東JCTまでの55kmも開通している。いま続けられている神奈川県内の工事はどこまで進んでいるのか、未開通区間の工事現場が公開された。
新東名・未開通区間の工事現場

2022年11月2日、新東名・未開通区間の工事現場が初めて公開された。

神奈川県内、新秦野ICから伊勢原大山ICまでの13kmが、2022年4月に開通し、残る区間は、新御殿場から新秦野までの、約25kmで早い全線開通が待たれる。

一方、開通から50年を過ぎている東名。集中工事やリニューアル工事が各所で行われる中、事故が相次いでいる。
11月10日、神奈川県厚木市で、大型トラックなど4台が関連し、4人が死亡する玉突き事故が起きた。

静岡県内でも、9日 清水区蒲原で追突事故が発生し、現場付近は約3時間にわたり通行止めとなった。いずれの事故もきっかけは、工事に伴う渋滞だ。
しかし、新東名の残された区間は、難工事が続いている。
大量の湧水や崩れやすい地質

神奈川県松田町と山北町を結ぶ約2.8kmの高松トンネル。

3年前に工事が始まったが、湧水が大量に発生したほか、崩れやすい地質と分かった。鉄筋を埋め込んだり、コンクリートを吹き付けたり、対策工事を加えながら、慎重に作業が進められている。

2023年度に開通予定だった新御殿場ICと新秦野ICの約25kmは開通時期の見直しが進められている。

また8月には、別のトンネルの掘削工事中に作業員2人が一時、生き埋めとなり、ケガをする事故が発生した。

渋滞の緩和、事故減少のためにも早く完成させたいダブルネットワーク。何より重要な安全を優先し、工事が続けられている。
全線開通が待たれる日本の大動脈

今回公開されたのは、神奈川県内の未開通区間にある「高松トンネル」などだった。2022年4月に、伊勢原大山ICから新秦野ICまでの13kmが開通し、残っているのは、この高松トンネルを含む、25kmの区間だ。

ネクスコ中日本のホームページには高松トンネルで掘削された岩石が掲載されている。岩石を水に浸すと、30分後には崩れてしまうということで、作業が難航している。

鋼の管を入れたり、コンクリートを吹き付けたりするなど対策工事を追加して、トンネルの掘削工事を進めているが、全線が開通する時期の見通しは立っていないということだ。

ネクスコ中日本は、開通時期のメドは、発表できる見通しが立ったらすみやかに公開したいとしている。安全を最優先にしつつ、日本の大動脈として、全線開通が待たれている。
(テレビ静岡)