男性同士のカップルには、夫婦と同じような権利は認められないのか。
同性のパートナーを殺害された男性が、犯罪被害者遺族への給付金の支給を求めていた裁判は、一審に続いて名古屋高裁も、男性の訴えを退けた。

「同性か異性かで苦痛の大小は左右されない」はずなら、これは“差別”

愛知県に住む、内山靖英さん(47)。パートナーの男性を殺害されたショックで、今も声を出すことができない。

<内山靖英​さんのコメント>
「今の気持ちは、普通に支給してほしいです」

内山靖英さん(左から3人目)
内山靖英さん(左から3人目)
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8年前、名古屋市内の内山さんの自宅で、20年間一緒に暮らしていた当時52歳の男性が殺害された。

事件後内山さんは、事実婚にも認められる犯罪被害者遺族への給付金を、県の公安委員会に申請。しかし支給が認められず、提訴に踏み切った。
そして2020年、名古屋地裁は「同性の共同生活関係を婚姻関係とみる社会通念は形成されていない」などと訴えを退け、内山さんは控訴していた。

そして、迎えた26日の控訴審判決…。

名古屋高裁の永野裁判長:
本件、控訴を棄却する

控訴審も敗訴した内山さん。その判決の理由は…。

<永野裁判長>
「どのような関係に給付金を支給するかは、立法府にある程度、広い裁量が認められるべき。同性パートナーを婚姻関係と同じとみる社会的な意識が醸成されていたと解釈する状況になかった」

判決後、弁護士は…。

堀江弁護士:
なぜ同性間について事実婚が成立する余地すら認められないのかは、説明されていません。具体的事実関係にかかわらず、一切の適用の余地を否定しており、端的に差別的です

内山さんの思いを弁護士が代読した。

<内山靖英​さんのコメント>
「共同生活者が殺害された場合、同性パートナーか、異性パートナーかということが、精神的な苦痛の大小を左右すると認められないと書いてありました。それでも遺族とは認めてもらえなかった。パートナーが殺された悲しみが同じでも、社会的な意識が足りないからダメだと言うなら、これを差別と言うのではないのですか」

(東海テレビ)