卵、チーズ、乳製品を使用しない一風変わったイタリア料理店が岡山・赤磐市にあり、話題となっている。地産地消とフードロス削減を目指すシェフを取材した。

イタリア料理の定番、マルゲリータピザ。トッピングされているのは、チーズに見えるが…

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E - flat・藤原祐哉オーナーシェフ:
豆乳で作った豆乳モッツァレラ

このチーズを使っていないピザを提供するのは、赤磐市のイタリア料理店「E - flat (イーフラット)」。

ピザだけでなく、全てのメニューに卵や乳製品を使用していない。前菜のキッシュは、通常卵を使うところ、ニンジンと豆腐で代用した。

客:
食べてみると、豆腐の味もしてすごくおいしかった

客:
アレルギーの人も多いので、自由に選べて、おいしく食べられるのは良いお店

地元生産者からの相談が新メニューのきっかけに

オーナーシェフの藤原さんが、卵や乳製品を使わないメニューに切り替えたのは4年前のこと。そのきっかけは…

E - flat・藤原祐哉オーナーシェフ:
赤磐市は米どころで、田んぼがたくさんあって、酒造店もたくさんある。最初に言われたのが、酒かすと米ぬかだった。この2つが、たまに需要と供給のバランスが崩れる時があるので、何かに使ってもらえないかと声かけてもらったのが始まり

藤原さんはもともと、流通の規格に合わず廃棄されてしまう野菜を仕入れ、料理に使うことを店のコンセプトにしていた。そのフードロス削減につながる取り組みを聞きつけた酒や豆腐の生産者が、製造の過程で出る酒粕や豆乳などを使ってもらえないかと持ちかけたのだった。

E - flat・藤原祐哉オーナーシェフ:
豆乳でリコッタチーズを作ってみよう。豆乳ヨーグルトでチーズケーキを作ってみようと、だんだん変化していった

地元の食材を美味しく食べてもらいたいとメニューを開発した結果、卵や乳製品を使わないイタリア料理が生まれた。

E - flat・藤原祐哉オーナーシェフ:
料理人として、シンプルに食べられるものを捨てるのがもったいない。生産者のオーダーに飲食店がこたえる。そういったレストランがあれば、農家の負担も減るんじゃないかな

藤原さんは今後、全ての食材を赤磐産にすることを目指し、挑戦を続けるという。

(岡山放送)

岡山放送
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