私がお伝えしたいのは「39歳アイドルの爆発的再ブレイク」です。
台湾出身のシンディー・ワン(王心凌)さん(39)。
中国のネット番組で2004年のヒット曲を披露すると、当時を知る30代~40代の男性を中心に再びブームになりました。SNSは中年ファンのダンス動画で溢れ、ネット番組の会社の株まで高騰しています。
ポイントはこちら。「かつての少年ファンが消費の主役に?」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
シンディーさんが出演したのは、30歳以上の女性芸能人がパフォーマンスを競い、グループへの勝ち残りを目指す人気リアリティ番組「乗風破浪的姐姐」。
5月20日、2004年のヒット曲「Love You」を、リリース当時を思わせる学校の制服風衣装と、キレのあるダンスとともに披露しました。
たちまち中国のSNSは彼女の話題一色となり、ファンのダンス動画が続々と投稿されると、国営の新華社通信が急遽、シンディーさん本人が振り付けを解説する動画を公開。新華社がこのような動画を公開するのは異例で、さながら国をあげたフィーバーです。
中古CDにはフリマアプリで数万円の値段がついたほか、なぜか番組を制作した会社の株を買ってシンディーさんを応援しようと呼びかけるファンまで出て、実際に株価が一時高騰しました。
私もシンディーさんやそのファンたちとは同年代。時間はあれどお金はなかった少年時代に好きだったアーティストのために、今ならもっと…という気持ちはよくわかります。
そこにさらに中国のこの20年の経済成長も加われば、その爆発力はすさまじく、これからも中年ファンの「リバイバル消費」に注目かもしれません。
(FNN北京支局 岩佐雄人)