世界フィギュアスケート選手権男子フリーが27日行われた。

男子フリープログラムの結果は、2位鍵山優真選手(190.81)、3位は宇野昌磨選手(184.82)、4位が羽生結弦選手(182.20)となり、SP首位の羽生選手は総合で3位と、4年ぶりの優勝とはならなかった。

総合では、1位にネーサン・チェン(320.88)、2位鍵山選手(291.77)、3位羽生選手(289.18)、4位宇野選手(277.44)となり、来年の北京冬季五輪で3つの出場枠を確保した。

羽生結弦「波に上手く乗れなかった」

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4年ぶりの王座奪還を目指し、SPでは106.98と自らの世界最高得点に迫る高得点をマークしたが羽生選手だったが、フリーでは悔いが残る内容となった。

ーーフリーを振り返って

全部波に上手く乗れなかったですね。ただ全体として上手くいってないんですけれど、大きな転倒だったり、自分の中では一番点数を取りたい“出来栄え”の方では全く点数を取れてないんですけど、全体通しで細かいミスですべて抑えられているところは、自力が上がったんじゃないかなと思っています。

ーー世界初披露となった『天と地と』

全日本の時と同じように、凄く自分の内側と周りの空気に委ねながら滑ることができたと思っています。

ーー世界大会を振り返って

正直悔しいですけどね。ただ収穫もある試合だったと自分の中では今思っているので。

本当は今すぐ滑りたいくらいですけど、でもまた次の機会があるのであればしっかりまたそこに向けていい演技をしたいなと今思っています。

ーー来シーズンに向けた抱負

この試合に向けて4回転アクセルに関しては、かなり練習してきたつもりです。

着氷しているわけではないんですけど、今までの自分の中で一番やっと4回転半というジャンプらしくなってきたものが結構あったので、来シーズンに向けてしっかり練習したいなというのと、4回転アクセルをやるにあたって身体だったり、そういったものを酷使しなくては行けないと思うので、しっかりケアしながら、怪我をしないように自分が進化していけたら良いなと思います。

鍵山優真「びっくりしているのと嬉しいのが半々」

今季が本格的なシニアデビューシーズンとなる鍵山選手は、世界選手権初出場で総合2位(291.77)という結果を残した。

ーーメダルの色について

今回はここに来たからには表彰台を狙って練習してきたので、今までのこの目標に向けた努力がここで実った、完全に発揮できたわけではないんですけど、自分が出せる実力は全部出しきったと思うので、そこは良かったと思います。

ーーフリーを振り返って

前半はまあまあ良かったと思っていて、後半は回りすぎたジャンプが何個かあったので降りたかったなという思いが強いんですけど、でも全部しめきったので、そこは後悔なくできて良かったと思います。

ーートリプルアクセルについて

フリーに関しては苦手ではないので、そこまで難しく考えることは無かったんですけど、とにかく思い切りしめてやろうと思って全部やりました。

ーー今大会飛躍の要因は

2年前に現地で観戦したからこそ、こんなに世界選手権って凄いんだと雰囲気を感じたりとか、表彰台に上がるためにはどれだけ自分が頑張らないといけないかを、しっかりとそれをそこで味わったので、だから自分がもっと頑張れたんじゃないかと思いますし、この舞台に向けてしっかりと努力をしてきたので、ここで発揮することができて本当に良かったと思います

ーー羽生選手と同じ17歳でのメダル獲得

ちょっとびっくりしすぎで何にも…さっき言ったんですけど、何も言葉が見つからなくて、ただただびっくりしているのと嬉しいのが半々くらいであります。

ーー来年の北京オリンピックに向けて

オリンピックは自分の小さい頃から夢として掲げているものなので、もちろん来年の北京オリンピックは出場して表彰台も狙っていきたいと思いますし、自分だけでなく他のライバル選手たちももっともっと頑張ってくると思うので、自分の負けないように頑張りたいと思います。

宇野昌磨「耐えた耐えた耐えた演技」

宇野選手は、SPで6位(92.62)と出遅れたものの、粘りを見せる演技でフリーでは4位に浮上した。

ーーフリーを振り返って

決してガッツポーズができる演技ではなかったんですけど、ステファンコーチがとても喜んでいる姿を見たときに凄いガッツポーズをしていたので、まあまあという感じだったんですけど、何よりコーチが喜んでくれていることが凄く嬉しかったです。

ーー気持ちのこもった演技でした

久しぶりにコンビネーションで全部着氷することができて、全体的にジャンプの調子が悪い感じで6分間練習もあまり上手く跳べなくて、本番も決して良いジャンプっていうのは少なかったんですけど、その中で凄く耐えた耐えた耐えた演技だったなと思います。

ーー世界選手権を振り返って

やっぱり大会に出るたびに、もっと上手くなりたい、どうしても大会が無いと目標を持っているつもりでも、毎日これだけ頑張ろうと思っているつもりでも、心の底から湧き出るような、漲るようなやる気っていうのが無いんだなと、強くこの2試合、数少ないですけど、体感して思った感じです。
今までは当たり前でしたけども、試合がたくさんある日常に戻って、たくさん試合に出て、たくさん成長できる日々を僕は待ち望んでいます。

ーー来シーズンへの抱負

今、現時点で何ができるかは分かりませんけど、やはり全日本からこの世界選手権まで、ここが成長したと言い切れるところは正直一つもありませんでした。でも成長したいという大きな気持ちの変化に、少しずつですが練習にも現れて、もっと月日をかけてたくさん成長した自分を皆さんの前で、また新たな挑戦者として戻って来られるように頑張りたいと思います。

本日深夜からは、出場選手によるエキシビジョンが行われる。

世界フィギュアスケート選手権2021
3月28日(日)エキシビション 深夜1時00分~2時00分
3月31日(水)ペア・アイスダンス 深夜2時35分~3時35分
 

フィギュアスケート取材班
フィギュアスケート取材班