他県産の牛肉を鹿児島産と偽って納品したとして逮捕された水迫畜産の元取締役・水迫政輝容疑者(55)が、8月19日午前、食品表示法違反と詐欺の疑いで送検された。「確認不足が原因で、意図して偽装したわけではない」と容疑を否認する中、捜査の決め手となったのは家宅捜索で押収した「指示の記録」だった。
逮捕の根拠は2つ
捜査関係者などへの取材で、県警が逮捕に踏み切った根拠が2つ浮かび上がってきた。
一つは、家宅捜索で押収した資料から、水迫容疑者が県外産の肉を鹿児島産と偽り、商品の原材料として使うよう指示を出した記録が確認されたことだ。本人が否認する一方で、指示の痕跡が書面に残っていたことが、逮捕の大きな根拠となった。

もう一つは、水迫容疑者が一人で在庫管理をしていたとみられる点だ。元社長や現社長など関係者への聞き取りから、県警は水迫容疑者が他の従業員を商品の仕入れや在庫管理に関わらせないようにしていたと判断している。

動機は「差額による利益」か
県警は、水迫容疑者が「安い県外産を仕入れて差額で利益を得る」ことを動機と見立てて捜査を進めてきた。
水迫容疑者は2023年、ふるさと納税の返礼品を提供する県内の事業者に対し、他県産を鹿児島産と偽った牛肉を納品し、約145万円をだまし取った疑いが持たれている。
食品表示法違反容疑の時効が9月に迫る中、県警は8月18日に逮捕に踏み切った。現在も余罪を含めた捜査を続けている。
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