第51回衆議院議員総選挙が1月27日に公示され、静岡県内では8つの小選挙区に計26人が立候補した。政党別には自民党8人、中道改革連合と参政党が5人、共産党が4人、国民民主党が3人、れいわ新選組が1人で立候補者の顔ぶれは以下の通り。
※年齢は2月8日の投開票日時点

静岡1区

静岡市葵区と駿河区を選挙区とする静岡1区に立候補したのは共産党の新人・鈴木節子 候補(71)、国民民主党の新人・柴田将平 候補(36)、自民党の前職・上川陽子 候補(72)の3人。

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法相や外相を歴任するなど知名度抜群の自民・上川候補は小選挙区で5連勝中。過去2回はいずれも得票数が10万票を超えていて、今回も自己最多得票の更新を目指す。

対する国民・柴田候補は県内民放の元アナウンサーで、1区候補者の中で最年少。前回選、そして昨夏の参院選で躍進した党の勢いを追い風に票の上積みを狙う。

共産・鈴木候補は静岡市議を5期、静岡県議を1期務めたベテラン。当初は来春の統一地方選で議席を奪還することに照準を合わせていたが、急な解散に伴い一転して出馬を決断。国政挑戦は前回選に続き2回目となる。

静岡2区

島田市や焼津市などを選挙区とする静岡2区は中道改革連合の前職・鈴木岳幸 候補(52)と自民党の前職・井林辰憲 候補(49)の一騎打ち。

自民党県連の会長を務める自民・井林候補は2012年の初当選以来、小選挙区で5連勝中。ただ、前回選は5回目にして初めて対立候補に比例復活を許し、選対関係者は「尻に火が付いた」と話す。

前回選は立憲公認として比例復活で初当選を果たした中道・鈴木候補。新党名の浸透度合いに不安をのぞかせる一方、これまで付き合いがなかった公明党関係者の支援を力に変えたいと意気込む。

静岡3区

磐田市や掛川市などを選挙区とする静岡3区に立候補したのは自民党の新人・山本裕三 候補(43)、参政党の新人・中橋辰也 候補(38)、共産党の新人・竹村真弓 候補(68)、中道改革連合の前職・小山展弘 候補(50)の4人。

2017年の“希望の党騒動”では、いわゆる“排除された”側となり、無所属で立候補するも落選の憂き目にあった中道・小山候補。ただ、“無敗の男”と称された中村喜四郎 元衆院議員のアドバイスで浪人期間中には対立候補を支援する企業や団体への挨拶まわりを徹底するなど保守層にも食い込み、2021年・2024年と小選挙区を制した。

前回選は公認内定から間もないタイミングで衆議院が解散され、体制が整わないまま選挙戦に突入した自民・山本候補。また、自民の元職が立候補したことで票が割れた側面もあった。落選後は地域の行事に小まめに顔を出すなどして今回の選挙を迎えている。

直近3回の衆院選はいずれも3区に候補者を出さなかった共産だが、今回は元袋井市議の竹村候補を擁立。1月初旬に再稼働の審査を巡るデータ改ざんが明らかになった浜岡原発の廃炉やリニア中央新幹線の建設中止などを訴えていく考えだ。

参政の中橋候補は公示2日前に立候補を表明。積極財政や消費税の段階的廃止など同党の基本政策に加え、農家への支援強化などを主張するとしている。

静岡4区

静岡市清水区や富士宮市などを選挙区とする静岡4区に立候補したのは自民党の前職・深沢陽一 候補(49)、れいわ新選組の新人・鈴木智 候補(56)、参政党の新人・高田晃宏 候補(51)、国民民主党の前職・田中健 候補(48)の4人。

前回選は2647票差で一騎打ちを制し、初めて小選挙区での議席を得た国民・田中候補。

一方、2020年の補選、2021年の衆院選を勝ち抜いた自民・深沢候補は捲土重来を期する戦いとなる。

そこに割って入るべく立候補したれいわ・鈴木候補はリベラル層の受け皿となることを目指し、保守色の強い参政・高田候補は前職2氏双方からの“票の引き剥がし”を狙う。

静岡5区

三島市や富士市(旧富士川町を除く)などを選挙区とする静岡5区に立候補したのは中道改革連合の新人・中村正善 候補(67)、自民党の前職・細野豪志 候補(54)、共産党の新人・下山一美 候補(72)の3人。

初出馬で初当選した2000年以来、所属政党は変われども小選挙区で負け知らずの自民・細野候補。前回、前々回は次点候補の倍以上の票を得る圧勝劇で、今回の獲得目標は15万票。一方、昨年末に行われた富士市長選では、15年ぶりに選挙区内の首長選で応援演説に入ったものの、支援した候補が敗れるなど足元で不安要素も残る。

対する中道は立憲で支部長を務めていた立候補予定者が出馬を辞退したため、急遽、中村候補を擁立。福祉機器の製造と販売を手がける会社の社長をしていた経験から、高齢者や障害者の被災ゼロを目指して政治の世界に飛び込んだ。

共産・下山候補は今年で入党50年のベテラン党員。三島市で市議会議員を6期24年務め、在職中は主に福祉分野への取り組みに力を入れていた。国政選は二度目の挑戦で、今回の戦いを「人生を懸けた集大成」と位置付ける。

静岡6区

沼津市や熱海市などを選挙区とする静岡6区に立候補したのは参政党の新人・輦止保教 候補(52)、自民党の前職・勝俣孝明 候補(49)、中道改革連合の前職・渡辺周 候補(64)の3人。

直近3回の衆院選はいずれも5000票差以内で決着と県内屈指の激戦区として知られる静岡6区。前々回は小選挙区制の導入以来、初めて自民として小選挙区の議席を得た勝俣候補。ただ、前回は中道・渡辺候補が捲土重来を果たしている。

渡辺候補は衆院議員を4期、沼津市長を1期務めた故・渡辺朗 氏を父に持ち、2代にわたって“渡辺王国”を築き上げてきた。伊豆半島の得票でリードを許しながらも、得意とする大票田の沼津市、長泉町、清水町で票を積み上げ差し切るのが必勝パターンで、今回も同様の展開を狙う。

勝俣候補は2014年の衆院選で当時の安倍晋三 首相、石破茂 地方創生相、菅義偉 官房長官、谷垣禎一 幹事長など大物が続々と応援に駆け付け力を得た一方、スタッフが警備対応に忙殺され、結果として敗れた反省から2017年以降は応援を抑制的にしていて、今回も応援に頼らず自身の言葉で訴えを広げる選挙戦に徹する考えだ。

参政・輦止候補は「幸せを届ける行動力」をキャッチフレーズに掲げ、地域の課題を国政から解決することや積極財政と減税、さらには外国人問題について共感を求め、渡辺候補と勝俣候補の双方から票の引き剥がしを狙っている。

静岡7区

浜松市浜名区や天竜区、湖西市などを選挙区とする静岡7区に立候補したのは国民民主党の新人・北野谷富子 候補(41)、参政党の新人・袴田サヤカ 候補(49)、自民党の前職・城内実 候補(60)の3人。

高市首相が掲げる「責任ある積極財政」の要を担う経済財政相を務める自民・城内候補。かつては郵政民営化に反対したことで公認が得られなかったばかりか刺客を立てられ、748票差で落選するなど苦しみを味わったが、再び国政の壇上へと返り咲くまでの4年間に街頭演説や後援会活動を徹底的に行ったことで党派を超えた“城内党”を築き上げた。その力は今でも健在で、比例区で野党に票を投じても小選挙区では「城内実」の名前を書く人が多いとも言われている。

一方、前回選、昨夏の参院選で躍進を遂げた国民は元浜松市議会議員の北野谷候補を擁立。自身も子育て真っ最中のひとりとして、居住地や家庭環境に左右されない平等な子育て支援を訴えると共に、中山間地を含む選挙区の候補者として、自動車ユーザーの負担を軽減する現実に即した税制改革を主張する。

また、参政から立候補したのが袴田候補。座右の銘はマハトマ・ガンジーが残した「明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい」。キャッチフレーズは「子や孫に誇りある日本を!」で、消費税の減税と積極財政による経済の立て直しや就労外国人に関する規制強化などを呼びかけている。

静岡8区

浜松市中央区(旧西区及び旧北区三方原地区を除く)を選挙区とする静岡8区に立候補したのは自民党の新人・稲葉大輔 候補(51)、共産党の新人・村田優哉 候補(27)、参政党の新人・神田綾乃 候補(52)、中道改革連合の前職・源馬謙太郎 候補(53)の4人。

立憲県連の代表として様々な調整に尽力してきた中道・源馬候補は過去2回に続いて小選挙区3連勝だけを見据える。

対する自民・稲葉候補は前回選の落選以降、地域でミニ集会を開くなど知名度向上に努めてきた。

共産・村田候補はリベラル層の受け皿を目指し、参政・神田候補は保守票の引き剥がしを狙う。

(テレビ静岡)

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