12月25日から3歳未満の子ども向け玩具に対する新たな規制「消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律」が施行される。

これを受けてNITE=製品評価技術基盤機構は25日、3歳未満の子どもが屋内で巻き込まれる製品事故への注意喚起を行った。

「やけど」「窒息・誤飲」事故は3歳未満に集中

NITEによると、2020年から2024年までの5年間にNITEに報告のあった3歳未満の子どもが製品事故に巻き込まれた例は47件あり、そのうち、屋内で発生したケースが約8割を占めている。

また屋内で発生した事故のうち、「やけど」や「窒息・誤飲」は、つかまり立ちや1人歩きができるようになる3歳未満の時期に集中する傾向があり、最も多いのは、「家電の蒸気・熱湯に触れてやけどする」事故で、保護者がその場にいない時に多い。

スチーム式加湿器や電気ケトルでやけど

2020年1月には、スチーム式の加湿機能付き空気清浄機を運転中、親が目を離した隙に子供が高温になった蒸気口に触れてしまい、やけどを負った事例などが起きている。

スチーム式加湿器付き空気清浄機でやけど (NITE)
スチーム式加湿器付き空気清浄機でやけど (NITE)
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NITEは「家電のやけど事故」を防ぐには、やけどのおそれがある製品に子どもを近づけないよう安全な環境作りをすることを挙げている。

加湿器の周りを柵で囲うなどの対策も有効(NITE)
加湿器の周りを柵で囲うなどの対策も有効(NITE)

高温の蒸気が出る加湿器や熱湯を扱う電気ケトルなどを子供の手が触れる位置から離し、「床に設置する製品は周囲に柵を設置する」、「製品は電源コードも含めて高い位置に配置する」、「転倒してもお湯がこぼれにくく対策された製品の使用を検討する」など、NITEは、万一親が目を離した時に備えた安全な環境づくりが有効だと指摘している。

おもちゃの部品でケガや誤飲事故に

一方、「おもちゃでケガ・誤飲する」事故は、保護者が見守っていても対処が間に合わないケースがあり、小さな部品が外れていないかなど、こまめな点検が重要とNITEは呼びかけ、「おもちゃのケガ・誤飲事故」を防ぐポイントとして以下の2点を挙げている。

(NITE)
(NITE)

(1)遊ぶ前に対象年齢と注意事項を確認する
・購入前や使用前に対象の月齢や年齢を確認し、こどもの成長段階に合った製品を与える。
・お下がりのおもちゃをもらう際も、必ず対象年齢を確認する。
・「保護者のもとで遊ばせてください」、「可動部の隙間に指を入れないよう注意する」等の使用上の注意表記を確認した上で、安全な環境で遊ばせる。

トイレットペーパーの芯を通る大きさのおもちゃや部品は誤飲の恐れ(NITE)
トイレットペーパーの芯を通る大きさのおもちゃや部品は誤飲の恐れ(NITE)

(2)鋭利な部分、外れやすい部品がないかこまめに点検する
・日頃から、おもちゃが壊れて鋭利な箇所ができていないか、外れやすくなっている部品や電池がないかを点検する。
・こどもは転倒が多いため、移動する環境ではおもちゃを持たせたままにしないよう心がける。

(フジテレビ経済部)

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