2027年春に越前市で「全国紙芝居まつり」が開かれるのを前に、先日、全国指折りの紙芝居師による“口演会”が開かれました。観客と演者がやりとりを楽しみながら進む紙芝居に、会場は笑い声に包まれました。
        
この“口演会”は、越前市で2027年春に開催される全国紙芝居まつりのPRと「かこさとしさん生誕100年」を記念して開かれました。
  
招かれたのは、各地の紙芝居大会や講師としても活躍する、紙芝居師の杉山尚輝さんです。
  
この日は、5才の子供が作った可愛らしい作品からすこしゾクッとする怪談話まで、バラエティ豊かな9作品が披露されました。
  
杉山さんが意識しているのは、観客との対話。そのため、 紙芝居の裏面は真っ白で文字は一切書かれていません。「文字を追うのではなく、観客の反応を受け止めながら演じている」といいます。
 
また、杉山さんは貝を組み合わせて作ったカスタネットのような楽器をお客さんに渡し、紙芝居の展開に合わせて音を鳴らしてもらうなど、観客が紙芝居の世界に入り込める工夫もしています。
  
杉山さんん紙芝居を見た子供は「幼稚園だとよく読む話しか読んでくれない。きょうはびっくりして爆笑した」と笑顔を見せます。一緒に見ていた親は「見てる方も一緒に楽しめる紙芝居がすごく楽しかった。レベルは高いが私も真似できるように面白く読めるように頑張る」と刺激を受けたようでした。
    
杉山さんは「客の視線や年齢は、毎回違う。客の一言を逃さないよう、自分が喋ったことに応えてもらったら嬉しさをどう出していくか。紙芝居は日本が作り出した文化だからより発展させていきたい」と話していました。
  
全国紙芝居まつりは、2年に1度全国で開かれていて、越前市での大会では紙芝居師の“口演会”のほか、紙芝居の作り方を教える教室も開かれる予定です。

福井テレビ
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