山梨・富士吉田市は、毎年約20万人が訪れる「新倉山浅間公園」の桜まつりを2026年は中止すると発表した。富士山と五重塔を一望できる絶景が人気を博す一方で、観光客による住宅への無断立ち入りやゴミのポイ捨て、柵を乗り越えての危険な写真撮影などの迷惑行為が相次いでおり、地域の生活が脅かされている。

増えすぎた観光客、迷惑行為が横行

桜まつりは富士山と桜、五重塔が一望できる絶景スポットで毎年春に行われていた。

しかし、今年は中止となる事態に追い込まれた。その原因は、増えすぎた観光客による迷惑行為だ。

近隣住民:
(住宅の)庭先に入ってきて、写真を撮ったり…地元は非常に迷惑している。そういう観点から中止になったと思う。

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5日、イット!が向かったのは、山梨・富士吉田市にある「新倉山浅間公園」だ。

取材班:
富士山、そして手前には五重塔が見えます。平日にも関わらず、多くの観光客でにぎわっています。

富士山と五重塔の絶景を望める人気撮影スポットの展望デッキは、外国人観光客らであふれかえっていた。

タイからの観光客:
日本に初めてきたけど、富士山はとてもキレイ。

オーストラリアからの観光客:
とても美しくて、いとおしいわ。空と照りつける太陽がなんてゴージャスなの。桜のころにまた来たいわ。

展望デッキは桜の見頃となると3時間待ちの長蛇の列ができ、人ですし詰め状態になるという。

イット!は取材中、こんな危険行為を目撃した。

取材班:
男性が柵の上に乗って写真撮影をしています。

観光客が次々と柵を乗り越えている。約10人のグループが山の斜面で集合写真を撮っていた。男性は柵に座って、しっかりポーズをとっている。

「市民の静かな暮らしを守る」市長が中止の決断

柵を越えて撮影をしていた観光客を直撃取材すると…。

柵を越えて撮影した観光客:
柵を越えて写真を撮ることが禁止されていると知らなかった。ここは景色がとても美しいから、もっと撮影スポットを設置してほしい。

こうした危険行為や観光客の迷惑行為があとを絶たず、富士吉田市は毎年20万人が訪れる桜まつりについて、2026年は中止にすることを決めた。

特に観光客が周辺の住宅に無断で立ち入ったり、ごみのポイ捨てなどが地元住民の暮らしを脅かしていると指摘している。

5日、イット!のカメラは公園近くにある住宅の敷地に無断で進入する観光客の姿を捉えた。

取材班:
続々と敷地内に外国の方が入っていきます。

住宅の敷地内に居座る観光客とみられるグループだ。完全に玄関をふさぎ、話に夢中となっていた。

桜まつりは、初開催から10年を迎える記念の年に中止となった。

富士吉田市は桜まつりを中止にしたが、大勢の観光客に備えて周辺に警備員を配置するほか、仮設トイレを設置するなど混雑への対策を進める考えだ。

堀内茂市長は「今、その美しい景色の裏側で、市民の皆様の静かな暮らしが脅かされている現実に、私は強い危機感を抱いています。これは富士吉田市が真に持続可能な、質の高い観光都市へと生まれ変わるための転換です」とコメントしている。
(「イット!」2月5日放送より)

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