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【戦後80年】戦争に翻弄「友好の証」から一転「敵スパイ」“狂気”の迫害から免れた山陰に残る“青い目の人形”たち|FNNプライムオンライン
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【戦後80年】戦争に翻弄「友好の証」から一転「敵スパイ」“狂気”の迫害から免れた山陰に残る“青い目の人形”たち

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戦後80年 山陰の戦争の記憶と記録を後世へ

太平洋戦争の終結から80年…山陰に残る戦争体験の記憶や記録を残す企画。今回のテーマは、戦争によって翻弄された「青い目の人形」だ。
昭和初期にアメリカから“日米友好”の象徴として1万2000体以上が贈られた。
しかし開戦とともにやがて「敵国の人形」として破壊されてしまう。
ただわずかに壊されずに残ったものもあり、その姿は、戦争の非情さと平和の尊さを今に伝えている。
太平洋戦争敗戦から80年の節目となる2025年、山陰地方に残されたわずか4体の人形たちが静かに語りかける平和への願いを追った。

山陰に残された青い目の人形
山陰に残された青い目の人形
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 友好の証から憎悪の対象へ ~時代に翻弄された運命~

ギューリック博士と渋沢栄一
ギューリック博士と渋沢栄一

1920年代、日米関係が悪化するなか、アメリカの宣教師ギューリック博士から実業家・渋沢栄一を通じて日本に贈られた「青い目の人形」。
約1万2000体が全国の小学校に配られ、金髪で青い瞳をもつセルロイド製の人形は子どもたちに熱烈に歓迎された。

日米開戦を機に“破壊命令”がくだる
日米開戦を機に“破壊命令”がくだる

しかし日米開戦によってその立場は一変する。
昭和18年2月19日の毎日新聞には『青い目をした人形 憎い敵だ 許さんぞ』という見出しが踊った。
かつて「日米友好の親善大使」と呼ばれた人形たちは「敵国のスパイ」へと変貌し、小学校に対して国は破壊を命じたのだ。

毎日新聞 昭和18年2月19日より
毎日新聞 昭和18年2月19日より

「戦争が始まりまして、学校の生徒みんなを講堂に集まらせて青い目の人形を壇上に置いて、そしてそれを叩く」と語るのは、倉吉市在住の中井孝子さん(91)。
全校児童が順番に人形を叩いた記憶を今も鮮明に覚えている。

倉吉市在住の中井孝子さん(91)
倉吉市在住の中井孝子さん(91)

中井さんは、「どこをどうしたか覚えてないけど、『叩き方が悪い、やり直せ』と先生に言われてやり直しさせられた。それが嫌だったからその記憶だけが残っている」と、深く刻まれた心の痛みを語る

 守られた“命” ~戦時下の勇気~

山陰に現存する青い目の人形
山陰に現存する青い目の人形

約1万2000体もあった人形は、竹やりで体を突かれたり燃やされたりして、ほとんどが処分された。
現在、全国で残っているのはわずか300体ほどで、山陰では島根と鳥取にそれぞれ2体、合わせて4体が“命をつないでいる”。

焼却処分を免れた青い目の人形
焼却処分を免れた青い目の人形

鳥取市河原町の散岐小学校には、焼却処分される寸前で救われた人形がある。
当時教員だった歳岡利子さん(96)が危険を冒して隠し守ったのだ。

当時、教員だった歳岡利子さん(96)
当時、教員だった歳岡利子さん(96)

「ある日、同僚の先生から焼いて来いと言われた。捨てに行く途中で箱が落ちてしまって蓋が取れたんです。見たらなんてかわいい人形だろう、これを焼くのはかわいそうだな」
歳岡さんは、学校の押し入れの奥に人形を隠した。
40年以上の時を経て物置の整理中に再発見され、今は校長室で静かに子どもたちを見守っている。

 戦争の傷痕を今に伝える ~山陰に残された人形たち~

当時の傷跡が残る青い目の人形「キャサリン」
当時の傷跡が残る青い目の人形「キャサリン」

島根・大田市の仁摩小学校には、戦争の「傷跡」がはっきりと残る人形がある。
体には戦禍の痕が刻まれ、どんな証言よりも生々しく戦争の“狂気”を伝えている。
坂井務校長は「“敵性人形”ではあっても人形に罪はないだろうということで、大事にしたいという温かい心の方がたくさんいらっしゃって、それで残っていると思う」と語る。

人形の“特別パスポート”
人形の“特別パスポート”

島根・浜田市金城町の今福小学校には「キャサリン」という名の人形がいる。
当時贈られた際に付けられていた“特別パスポート”とともに誰かによって屋根裏に隠され、終戦から約25年後の校舎建て替えの際に偶然発見された。
今では平和学習の教材として新たな役割を担い、子どもたちに「戦争の異常さ」と「平和の尊さ」を伝えている。

今福小の児童は、「大切に守られてきたことが分かった」と話し、地元の人たちの行いに尊敬と感謝の思いを抱いていた。

 青い目が訴える平和への願い

青い目の人形「平和の象徴」へ
青い目の人形「平和の象徴」へ

「日米友好の親善大使」から「敵国のスパイ」、そして「平和の象徴」へ。
時代とともに変容した青い目の人形。
その瞳に映し出される社会が二度と戦禍に見舞われないように…今静かに訴えているようだ。

太平洋戦争の終結から80年…山陰に残る4体の人形たちが伝える平和への祈りは、時代を超えて私たちの心に届けられている。

(TSKさんいん中央テレビ)

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TSKさんいん中央テレビ
TSKさんいん中央テレビ

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