高市首相は5日の衆院本会議での代表質問で、公明党の斉藤代表から、多様性の尊重や包摂的社会づくりへの決意が薄いと指摘されたのに対し、「多様性が尊重される包摂的な社会を実現することは大変重要だ。共生社会の実現に向けて、取り組みを着実に進めていく」と述べた。
斉藤代表は質問で、「総理の所信は歴代総理と比べても『多様性』の尊重、『格差や孤独』に寄り添う姿勢、『包摂的社会づくり』への決意が薄く、これまでの総理の経験や主張を思うと意外に感じた」と指摘した。その上で大平正芳元首相の「政治とは明日枯れる花にも水をやることだ」との言葉を引き合いに、「費用対効果や経済合理性も大事だが、それを超えたところに政治の神髄がある」と指摘し、包摂性や多様性の尊重に関する高市首相の考えを質した。
これに対し高市首相は「すべての方々が生きがいを感じ、尊厳が損なわれることなく多様性が尊重される包摂的な社会を実現することは大変重要であると考えている。性別や障害の有無等にかかわらず、お互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる共生社会の実現に向けて、取り組みを着実に進めていく」と述べた。