11月1~2日にかけて行われたアイスダンス予選会。アイスダンスでデビュー戦を果たし、3位表彰台にのぼったのが紀平梨花・西山真瑚組だ。
アイスダンスの練習をはじめてから1カ月半という異例の早さで実戦デビューした“りかしん”。紀平にとっては、約3年ぶりの大会出場。
ブランクを感じさせない堂々の滑りで12月の全日本選手権への出場を決めた。
まだカップルを組んで間もない10月に拠点とするカナダ・モントリオールで行ったインタビューで、2人はすでに息ぴったりの相性の良さを見せた。
複雑な人生を経験した
今年9月、これまで大会から遠のいていた紀平が、西山とカップルを結成し、アイスダンスに挑戦することを発表した。
紀平は「いろいろ大変だったなという思いもありつつ、すごく複雑な人生を経験したというか…。前を向いてみたり、前を向くのがしんどくなったときはあきらめて、後ろを向いてしまったりしたときもありました」とこれまでを振り返った。
14歳でトリプルアクセルを成功させた紀平は、2018年16歳で出場したグランプリファイナルで初優勝を果たす。シニア1年目での大快挙は、日本人では浅田真央さん以来13年ぶりのことだった。
2019年に全日本選手権を制すると、世界と渡り合うための4回転ジャンプを装備。その4回転サルコーを決め、翌年連覇を達成した。
しかし北京五輪シーズンの2021年、高難度ジャンプの代償からか、紀平は右足首の疲労骨折を発症。オリンピック選考を戦うことなく、夢舞台を逃し、その後もほとんどのシーズンの大会出場を見送った。
