首相指名選挙に向け、最大の山場を迎えている自民党の高市総裁。
17日午後3時過ぎ、16日に続き、連立を視野に入れた日本維新の会との2度目の政策協議に臨みました。
自民党・鈴木幹事長:
多分この中で一番私が年寄りですから。
自民党・高市総裁:
寝付きが悪い?
自民党・鈴木幹事長:
夜中にですね。
日本維新の会・藤田共同代表:
そうですか。
維新は16日の会談で、協力の条件として「社会保険料の引き下げ」や「副首都構想」「企業・団体献金の廃止」など12項目を求めました。
合意できれば、21日に行われる予定の首相指名選挙で「高市早苗」と書くことを明言しています。
自民、維新による新たな連立政権は誕生するのか。
連立の鍵を握る維新の吉村代表が17日朝、フジテレビの「サン!シャイン」に出演。
冒頭、ワークライフバランスについて問われると「休んで休んで休みまくります。それで足して割ってちょうどいいくらいになるかもしれないです。高市さんと」と答えました。
そして、吉村代表は5つの質問に「○×」形式で回答。
日本維新の会・吉村代表:
(Q.自民党と連立の可能性は高まっている?)『△』
(Q.絶対条件は国会議員数の削減だ)『○』
(Q.協議の目的は政権入りではなく政策実現だ)『○』
(Q.食料品の消費税ゼロ%は譲れない)『○』
(Q.連立の場合、維新らしさが薄れる懸念がある)『×』
自民党との連立の可能性については50%として、「政策協議の中で高市さんといろいろ話をして、こっちの方向性はまとまりそうだなっていうのも、なかなか難しいところも我々も提案もしてます。さまざまあるんですけど、僕はやっぱり国会議員の定数が多すぎる。議員定数の大幅削減は、僕はこれ絶対やるべきだと思うんです。一丁目一番地として」と述べました。
吉村代表が連立の絶対条件として挙げたのが、“議員定数の削減”です。
日本維新の会・吉村代表:
絶対条件は議員定数の削減だと思っている。維新のそこが改革の原点で、僕たちはそこでやってきたので、ここは非常に重要。(Q.それがなければ連立はしない?)しません!
議員定数の削減が合意できなければ、「連立も合意しない」と明言した吉村代表。
その削減数については、「1割は必要です。1割って言っても50人ですから、衆議院で。国会議員からしたら『ええ』ってなってると思う。『あほか』って思われるかもしれませんが、そのぐらいのことやらないと政治のエネルギー生まれないし、改革はできない。政治決断迫ります。ここは最後、高市さん、自民党の腹一つで国家の本当の改革をやっていく、本当の腹積もりがあるんであれば、僕は最後本気だったらできると僕は思っている。議員定数削減を臨時国会中に、つまり来月にやる。12月中までにやると決断できないくらいだったら、他の改革できません」と話しました。
議員定数の削減を連立の絶対条件とした維新に対し、立憲民主党の野田代表は自身の経験を引き合いに「私はかつて議員定数削減を条件に安倍さんと党首討論し、衆議院を解散した経験がある。その経験からいうと、多分、自民党はのむかもしれないが、私はだまされると思う」と忠告しました。
野田代表は首相を務めていた13年前、野党だった自民党の安倍総裁との党首討論で、定数削減を条件に解散を決断した経験があります。
野田首相(当時):
国民の皆さまの前に約束してほしい。定数削減は来年の通常国会で必ずやり遂げる。ご決断いただくならば、私は解散してもいいと思っています。
安倍総裁(当時):
定数の削減、あるいは選挙制度の改正。いま私と野田さんだけで決めていいんですか。
野田首相(当時):
16日に解散します。やりましょうだから!
安倍総裁(当時):
16日に選挙する。それは約束ですね?約束ですね?よろしいですね?よろしいですね?
衆議院は解散されましたが「約束したことは履行されていない。私は信用しちゃいけないと思う。そんなことをもって連立政権を組むようなことは、やめた方がいい」と、野田代表は話します。
また、国民民主党の榛葉幹事長は「永田町で毎日毎日主役が変わって、いまは維新さんが注目の的ですが、議員定数の削減を次の臨時国会でやりきらないとだめだと明言したので、10年できなかったものを(臨時国会中の)2カ月足らずでやりきれるのかどうか。自民党がのむのか、維新が妥協するのか、2つに1つですよね」と述べました。
そして、自民党内からは「議員定数削減OKというのは無理『やらない』のではなく『やる方向で協議しましょう』ということであれば、ご納得いただけるだろう」との声もありました。
さらに、立憲民主党内からも「各党の合意を得なければいけない話だから、そう簡単な話じゃない」との声が上がっています。
連立の最大の焦点として浮上した「議員定数の削減」。
2回目となる自民と維新の協議で、合意に向けた進展はあったのか。
注目の会談が行われていたちょうど同じころ、維新の吉村代表は千葉市のイベントに出席。
一方、立憲民主党の野田代表は、連立離脱を表明した公明党の斉藤代表と会談。
斉藤代表:
ちょうど1カ月前に3党首会談。
野田代表:
激動になりましたね。あのあとから。
首相の座を巡る各党の攻防は最大の山場を迎えています。