自民党の高市総裁は、17日午後3時から日本維新の会の藤田共同代表と連立政権を見据えた2度目の政策協議に臨んでいます。
17日朝のフジテレビの番組で、吉村代表が「議員定数の削減」を連立政権参加の絶対条件と掲げたことで、17日の協議は「定数削減」を自民側が認めるかが大きなポイントとなっています。
これについて、フジテレビ政治部の高田圭太デスクとお伝えします。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
17日はすっかり定数削減が朝から非常に話題になってますね。
青井実キャスター:
まさに自民、維新の政策協議に新たに争点として浮上しています「議員定数削減」という話ですが、フジテレビの番組に生出演した吉村さんは、国会議員の削減は絶対条件か聞かれると、「僕はやっぱり国会議員の定数が多すぎる。議員定数の大幅削減は、僕はこれ絶対やるべきだと思う。一丁目一番地として」と回答。それがなければ連立しないかと問われると、「しません」と発言されています。
“しない”というふうに言い切ったわけです。中村竜太郎さんこの発言どう見ますか。
SPキャスター・中村竜太郎氏:
17日朝の「サン!シャイン」私は見ていたんですが、吉村さんは政治を前に進めたいという熱意は十分に伝わってきました。
青井実キャスター:
吉村さんは「政治は熱意が重要だ」といつもおっしゃるんですが、16日から17日にかけて、突然議員定数削減の話が出てきたように思うんですが、この辺りどうですか。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
実は必ずしも突然といえない面もありまして、これまで維新は連立の条件として「副首都構想」というのと「社会保険料の削減」の2点を言っていましたが、これ以前にも、総裁選の最中からいろいろ維新の幹部に「その2つだけでいいのか」と聞くと、「いやいや、身を切る改革も維新にとって大事なので定数の削減を求めていく」と言っていたんですね。
ただ、このタイミングで出てきたということは、やっぱり意味があって、いきなり自民党にとっても他の党にとってもハードルが高いものを掲げるよりも、あえて協議に入った段階で出してくるということで、本格的に協議の中で実現に向けていきたいという意味合いは、この突然出てきた動きとしては感じられました。
青井実キャスター:
企業・団体献金などで折り合うことが難しいからこういうのも出てきたのかなと思ってしまいますけどね。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
そういう側面もあると思います。自民党はどうしても企業・団体献金はのめないという中で政治改革というと、やはり議員定数の削減になったというのもあると思います。
青井実キャスター:
時期についてですが、次の臨時国会、つまり2025年中に議員の削減数は1割と発言しました。実現できれば、かなり身を切る改革になるわけですが、自民党は受け入れると思いますか?
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
「やるべきだ」という意見もあれば、「時間的に無理です」とか「自民と維新だけで決められない」という声が出ています。
その中で1つ、ヒントになる過去の例があります。1999年から2000年くらいにかけてなんですが、小沢一郎さん率いる自由党が少数だった自民党と連立を組みました。この時の条件に議員定数の比例50削減というのがあります。その条件で合意しました。
それがその後どうなったかというと、途中で公明党も入って3党の連立になるんですね。
そこでこの50というのが少し変わって、比例で20まず削減しましょうと。残りの30については小選挙区などでその後削減しましょうとなったんですが、結局、自由党がなかなか自民党とうまくいかなくて離脱して、20削減というのは自由党が離脱する前に通ったんですが、残りの30は実現しなかった。
一応、自由党としても50のうちの20は実現できたということは実績だとしているけども、50はいかなかったと。この50ってちょうど1割なので、吉村さんが言っている1割と符合するんですよね。
なので、必ずしも50という数字に最終的にこだわるのかどうかというのも、こういった例を見ていくと吉村さん最終的に難しい判断かと。
青井実キャスター:
仮に自民党が受け入れたとしても他の野党の反発はあるわけですよね。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
やっぱり今回の議員定数、仮に比例を中心に削減するとすれば、公明党とか共産党とか比例が頼りのところ、少数の政党にとっては致命的な話になるので、広く民意を吸い上げるという点からも本当に比例を削減するのがいいのかということが出てくる。
さらに公明党とかの人が自民党の仲のいい人に「これは止めてください」という働きかけも出てくると思うので、このまま本当にできるかはなかなか紆余曲折はあると思います。
遠藤玲子キャスター:
定数削減を自民党がのまなければ吉村さんは「連立はしない」とはっきりおっしゃっていましたけど、首相指名に関しては協力はどうするのでしょうか。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
自民党もゼロ回答はさすがにないと思うので、こういう形で議員定数の削減を進めていきますという回答があると思うので、その回答の度合い次第で維新の出方も左右されてくるのかなという見方が多いですね。
青井実キャスター:
直近、参院選を見てみると、争点は物価高対策だったわけですが、このタイミングで議員定数の削減が争点になると、国民が求めてることとちょっと隔たりがあるんじゃないかと思うんですが、その辺りどうですか。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
実際に物価高を何とかしてほしいという中で、社会保険料の削減とかは物価高対策と関係してくるんですが、なかなかハードルが難しい中で、結構「国会議員が身を切るべきだ」という声も国民の中に多い。
それほど大きな額が出てくるわけではない、大体50減らして40億ぐらいではないかという試算もあるんですが、そこまでではないんですが姿勢を示してほしいというところで、求める声に応えたいというのが維新のこだわりのようです。
青井実キャスター:
最終決定は20日ということになりますが。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
20日に最終的に首相指名も含めて、連立合意どう交わすのか見えてくるかと思います。