10〜11月にゴキブリの成虫の姿を見ることもありますが、その多くは卵を産み終わってエネルギーを使い果たした年寄りのゴキブリで、エサを食べられないほどヘロヘロに弱っています。わざわざ毒エサや燻煙剤を買ってきて殺さなくても、放っておいてもやがては死にます。

秋に駆除するのが非効率だとすると、いつゴキブリを徹底駆除するのがベストなのでしょう?「繁殖期を迎える前の“春”が駆除に適している」と言う専門家もいますが、 春はまだ気温が低く活発性がやや劣るので、私は梅雨が明けて気温が上がる「7月」が駆除のベストシーズンだと考えています。

まずは侵入対策を

では、私が毎年7月に自宅で実践している駆除方法について、 戸建住宅を例にお話しましょう。

ゴキブリは壁の中や冷蔵庫の裏側、キッチンの隅などに卵を産み、室内で繁殖するように思われがちですが、クロゴキブリの場合は、屋外で卵を産み、ある程度成長してから室内に侵入してくるパターンが一般的です。戸建て住宅の場合は床下(縁の下)、マンションの場合は ゴミ置き場、機械室や雨水桝(うすいます)に卵を産み付けるケースが多いようです。

ゴキブリの侵入経路となる床下通気口(イメージ)
ゴキブリの侵入経路となる床下通気口(イメージ)

よってゴキブリに卵を産ませないためには、床下への侵入を防ぐための対策が重要となります。戸建ての場合はコンクリートの基礎に開けられた「床下通気口」が侵入経路となりやすいので、まずはご自宅の通気口がどんな状態なのかをチェックしてみてください。

ゴキブリが入り込めないくらい目の細かい通気口カバーや防虫ネットがすでに設置されている場合は問題ありませんが、古い住宅に多く見られる、縦に格子状の金属柵が埋め込まれた通気口の場合は対策が必要です。そのままではゴキブリが通り抜けてしまうので、DIYショップや通販等サイトで販売されている通気口カバーやネットを買ってきて取り付けておきましょう。

家のまわりに毒エサを設置

カバーやネットで侵入対策を施したとしてもまだ安心はできません。ゴキブリはわずか数ミリの隙間やひび割れがあれば侵入してくるため、物理的な防御策だけでなく、駆除剤を使う方法も併用すべきです。