東北地方の三陸沖で発生した地震から約1カ月ですが、専門家は微動が観測されていることから、「スロースリップ」が起きている可能性を指摘しました。
11月9日に三陸沖でマグニチュード6.9の地震が観測され、一時、津波注意報が出されました。
産業技術総合研究所の寒河江皓大特別研究員は、地震が起きる前から周辺では「微動」と呼ばれる小さな揺れが複数回観測され、地震後は多いときで1日に100回以上微動が起きる活発な状態で、断層がゆっくりずれ動く「スロースリップ」が起きている可能性を指摘しています。
産業技術総合研究所・寒河江皓大産総研特別研究員:
巨大地震の前にスロースリップなどが起きる場合もあるという報告があることから、大地震につながる可能性がある。(微動が)より海の方に進行すると、明治三陸地震などの震源域にもいく可能性があります。
寒河江氏は「急激な地震活動の移動や微動活動の移動などが起きた場合は、注意が必要」としています。