琉球王国時代に那覇港に築かれた三重城では、いま初の発掘調査が進められています。

この中で見つかった当時の石積みや石段などが11日、関係者に公開されました。

三重城は、琉球王国時代に倭寇と呼ばれる海賊から那覇港を守るために造られた城砦です。

那覇港の絵図には、海中道路の先にある三重城から船出を見送る民衆の姿が描かれています。

佐久本浩志アナウンサー:
戦後初となる発掘調査が行われた三重城では、覆っていた樹木が伐採され、様々な発見がありました

那覇市西にある三重城の発掘調査では、岩礁の上に築かれた王国時代の石積みが残っていたことが分かりました。

またアーチ門があったであろう箇所を掘削したところ、これまで知られていなかった石段の存在も明らかになりました。

那覇市文化財課 城間宏次郎 学芸員:
想定していた以上に残りが良くて、また古写真や絵図にも描かれていない階段が確認できたことは大きな成果だと思います

グスク研究の第一人者で長年三重城を研究する當眞嗣一さんは、新たな発見の数々にとても驚いたそうです。

グスク研究所主宰 當眞嗣一さん:
石垣も海に面したところは良く残っていますし、今回の入り口もきちんと見つかった。石段がありましたね。そういったものが見つかったということで非常に喜んでいます。将来的には国の文化財としてきちんと保存して活用していくべきではないか

陸地までつなぐ海中道路の護岸とみられる切石も見つかるなど、発掘調査が続く三重城では、14日にも市民向けの現地説明会が開かれる予定です。

沖縄テレビ
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