7日に開幕する長崎市の諏訪神社の秋の大祭「長崎くんち」。3日は踊町が衣装や道具などを披露し、奉納の準備が整ったことを示す「庭見せ」が夕方から行われた。
会場は料亭 「新橋町 本踊 阿蘭陀万歳」
2025年のくんちに出演するのは新橋町、諏訪町、新大工町、榎津町、西古川町、賑町の6つの踊町だ。

各会場では多くの人が見物に訪れ、絢爛豪華な展示品を写真に収めていた。

「阿蘭陀万歳」を奉納する新橋町の庭見せ会場は料亭「一力」。大村市内の高校生がプロと一緒に庭を造った。

扇子を持つ万歳と鼓を持って踊る才蔵の衣装などが、情緒たっぷりに展示された。
青龍と白龍が一緒に舞う「諏訪町 龍踊」
青龍と白龍が一緒に舞う「双龍の舞」が見どころの諏訪町。

龍方や囃子方、子龍などあわせて121人が出演する大所帯だ。

龍をはじめ、衣装なども展示。並んでいる数も大所帯だけにズラリだった。
5回転半が見せ場「新大工町 詩舞・曳壇尻」
新大工町は、町内の商店街を中心に庭見せが行われた。

重さ3tの壇尻「曳壇尻」は、大技である5回転半が楽しみだ。

女性陣の「詩舞」の衣装も展示された。
現存する“最古の川船”「榎津町 川船」
川船を奉納する榎津町は、6カ所に庭見せ会場を設置した。

ベルナード観光通りの会場では、子どもたちが囃子の演奏を披露する場面もあった。

根曳や囃子方の衣装を華やかに展示。

榎津町の「川船」は総ヒノキの白木の船が特徴だ。戦後まもない昭和26年=1951年に作られ、現存する長崎くんちの7つの川船の中で最も古いとされる。
訪れた人は船を間近で見て、写真に収めていた。
“相撲”にまつわる奉納を続けて350年「西古川町 櫓太鼓・本踊」
コインパーキングが庭見せ会場になったのは西古川町だ。

相撲の開催を知らせる「櫓太鼓」を奉納。相撲にまつわる奉納はすべての踊町の中でも西古川町でしか見ることができない。

ウクライナから避難してきた高校生が弓取り式に挑む。庭見せでは元力士から借りたという本物の化粧まわしも展示。

町に残る江戸時代の力士の手形や明治時代の番付など、貴重な資料も見ることができた。
大漁を祝う「賑町 大漁万祝恵美須船」
4.5tの船を豪快に回す賑町。庭見せは中央公園がメイン会場となった。

傘鉾や船、衣装などを展示。

大漁を祝う様子を表現し、本番は生きたイセエビなど新鮮な魚介類を使用する演出が見どころだ。

周辺の商店でもお祝の品が並べられた。

長崎くんちは4日はリハーサルにあたる「人数揃い(にいぞろい)」が行われ、7日からの本番を待つばかりとなる。
(テレビ長崎)